Chemin♪お菓子の小径(シュマン♪おかしのこみち)

スウイーツ&ティー・ラボ 少人数のお菓子レッスン、さまざまなお茶、ティータイムの楽しみ方、シュガークラフト

1・17と5・11

2007年01月17日 | インポート

阪神淡路大震災から12年。

毎年1月17日になると眺め思いをはせる写真があります。

それは震災の年の5月11日に撮った二枚の記念写真です。

その年の3月には今田美奈子お菓子教室の製菓師範コースを終了して認定書をいただく予定でした。

ですから、震災の5日前に行われた1月の授業では、みんなと「認定授与式には何着て行こうかなぁ」などとおしゃべりして楽しみにしていました。

でも17日未明の大震災。

今まで体験したことがない大きな大きな喪失感と、先の見えない不安でいっぱいの毎日。

一生懸命神戸を復興させようとがんばっている多くの人たちを見ながらも、ポッカリ穴があいたような脱力感のまま2月、3月とすぎていきました。

そんなとき、今田先生から5月に神戸のお菓子教室の再開のお知らせをいただいたのです。

信じられませんでした。

神戸のあちこちは、道路は閉鎖され、壊れたビルや建物の取り壊しが行われ、ガレキと粉塵とダンプカーで、まるで戦場の跡のような有様でした。

私の卒業前の最後の授業に駆けつけてくださったのは、東京、成城の「マルメゾン」の大山栄蔵シェフでした。

授業のテーマは「アニバーサリーのお菓子」

18センチの珍しい大型のダクワーズと、とろけるような口どけのチョコレートムース。

ムースには「Fete de Maman」(母の日)と描かれたプラクがのせられました。

認定書授与式は、本来なら神戸のホテルで行われる予定でしたが、神戸大丸のレディースギャラリーの一室でささやかに行われました。

大山シェフの授業のお話とケーキのおいしさ、今田先生から一人一人いただいた認定書

窓のすぐ外は、壊れた建物やクレーン車、ダンプカーだらけなこともしばし忘れて、笑い、ねぎらい合い、楽しい、希望に満ちたひと時をすごしました。

今田美奈子先生と、大山シェフと撮った記念写真。

私が立ち上がり、前に進む力を取り戻すきっかけを与えてくれた宝物です。

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