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Hannover(ハノーバー)Chemin風☆想い出のケーキは伝説に・・・

2009年12月24日 | デコレーション・アニバーサリーケーキ

メリークリスマス!

「子供の頃に食べたケーキのおいしさが忘れられない」

できることならサンタさんにお願いしたいくらい。

「もう一度食べたいです!」・・・って♪

「ケーニヒスクローネのハノーバー」はNさまにとってのそんなケーキだそうです。

今はもうお店では作っていない、食べられない、まさに伝説のケーキ・・・♪

Nさまの誕生日とクリスマスをお祝いするためにぜひ「ハノーバー」を・・・とオーダーいただきました。

「白い甘酸っぱいムースで底のスポンジはチョコレート味かチョコレートが塗ってあり、上に削ったホワイトチョコレートが飾ってあった」

しか~し、同じ神戸っ子でありながら、私はその「ハノーバー」を食べたことも見たこともなく・・・

「甘酸っぱい白いムース」の正体が一番気になるところです。

どうしよう・・・迷いましたが自分で考えてもわからないので、失礼は承知で直接ケーニヒスクローネさんに問い合わせてみました。

レシピは無理だろうけどせめてどんな材料が使われたムースなのかがわかれば・・・と。

突拍子もない質問にケーニヒスクローネさんはとても親切にお応えくださいまして、材料と大まかなモンタージュを教えてくださいました。

ありがとうございました!

結果は・・・本物のハノーバーの味をお作りすることはできなくて・・・泣!

Hannover(ハノーバー)Chemin風☆想い出のケーキは伝説に・・・

Chemin

「白くて甘酸っぱいムース」は「カシスクリーム」と生クリームだそうです。

カシスと聞いてびっくりしました。カシスはブラックカラントという鮮やかな紫色なので。

さらにびっくりしたのはそのカシスクリームはバタークリームだということ。

ここで思いっきりハードルが上がってしまいました(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

私も大好きなバタークリーム!

ふんわりとしたバタークリームはまさにムースです。

なめらかでコクがあって、香りが良くて。

口溶けのよさはムース以上かもしれません。

ムースのようにふんわりなめらかでやさしいカシスのバタークリームのレシピを考えて、これならいけるかな・・と思ったのですが。

アングレーズクリームやイタリアンメレンゲを用意して軽さとコクと優しさを。

酸味の強いカシスピュレとレモンをバターにあわせていく途中で思っている口解けのよいなめらかなムースのようなクリームにはなかなかならず当日を迎えてしまいました。

で、当日もやはりムースのような口どけには遠く、作っている最中に断念。

申し訳なかったのですがカシスムースのケーキに作り変えてしまいました。

Chemin_2

ココア風味のクッキー生地をもう一度焼くことができず、用意していたビスキュイ・ジョコンドにほろ苦いガナッシュを塗りました。

このビスキュイ・ジョコンドは杉野英美シェフのレシピですが、私は大好きな生地。

アーモンドプードルがたっぷりで香りもよく、何よりふんわりと軽く、ムースとの相性もバッチリです。

アングレーズクリームにカシスピュレとレモンを混ぜ、イタリアンメレンゲと生クリームで仕上げたカシスムース。

本来のバタークリームならもっと白っぽくなっていたはずです。

ムースにしてしまったので上下をビスキュイではさまず、ビスキュイは真ん中に一枚挟みました。

Nさま、伝説のケーキはやはり伝説のままになってしまいました。

力及ばず申し訳ありません。

でももうちょっとでいい感じになりそうな予感のあるバタークリーム♪

ケーニヒスクローネさんが教えてくださったモンタージュ(ケーキの構成)でいつかきっとリベンジしてみますね。

とはいってもプロの技はすごい!と思います。

バタークリームがおいしいケーキが大好きな私。

考えたら小さな頃にケーキといえば「バタークリーム」のケーキでした。

母がたま~に買ってくれたフラクフルタークランツとかチョコレート味の三角ハウス。

うちの近くのあのケーキ屋さんはもうとっくになくなってしまいましたが、ふっくらと甘くて香りのよいバタークリームの想い出の味は今でも覚えています。

神戸らしいケーキだったんだろうなぁ~ハノーバーって。

Nさま、お誕生日おめでとうございます!

ご希望のケーキにはほど遠かったのですが、オーダーいただいてとても嬉しくて、楽しみながらチャレンジさせていただきました。

ご家族でケーキを囲んで子供の頃やケーキの懐かしいお話をしながら召し上がってくださったとのこと。

ケーニヒスクローネさんにはしっかりお願いしてしまいました!

「いつか何かの機会があればぜひあの伝説のケーキを復活させてください!」・・・と♪

ありがとうございました!

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4 コメント

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ハノーバー (こべっこ)
2024-05-12 09:39:13
はじめまして。「こべっこ」と申します。
ケーニヒスクローネのハノーバーを検索し、こちらがhitしましたのでお邪魔いたします。
今朝、「初任給をどう使いましたか?」というアンケートがあり、回答したあと、あまりにも懐かしくなって検索したのでした。

クローネが元町にできたのは、私が高校生の時でした。
父が買って帰ってきたケーキの美味しさに感動!
気に入った様子を見てその後、時々買って来てくれましたが、私はその中でも「ハノーバー」が一番好きでした。
大学卒業して新卒で入社(1983年)した会社がそれこそクローネのすぐ近く。
初任給で家族のために買いたいと思ったのは間違いなく「ハノーバー」でした。
(お店のショーケースのどこに置かれていたかもはっきり覚えています。)
ワンホール抱えて帰ったものの、結局、自分が一番たくさん食べましたが。笑

ブログを拝読していくと、「甘酸っぱい白いムース」の文字に、「違う!違う!」と大きく反応してしまいました。
「甘酸っぱい」はその通りなのですが、削ったホワイトチョコと真っ白なクリームで包まれた中に、ムース状の「薄紫色」が何より美しく、おいしかったのが大好きな理由だったからです。

読み進めると、クローネさんからモンタージュのご回答があり、カシスクリームと判明したのですね?
当時は酸味から勝手にフランボワーズだと思っていましたが、確かに今思うと、カシスでないとあの薄紫色は出ないですよね。

今はもう懐かしむことしか出来ないお味ですが、
Chemin♪様が、出来る限りご要望に応えようと試行錯誤してくださっている様子に、なんだか涙が出るほど嬉しくなってしまったのでした。

(ちなみに、めっきり口にできなくなったバタークリームですが、ユーハイムのフランクフルタークランツは子供の頃の懐かしい味です)

40余年も昔を懐かしむ機会をいただきありがとうございました。
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こべっこさま (Chemin♪)
2024-05-14 18:36:36
こべっこさま
はじめまして♪
なんと懐かしい投稿にうれしいコメントをありがとうございました!
ケーニヒスクローネの「ハノーバー」という銘菓。
こべっこさまと同じようにこのケーキのおいしさを忘れることができません・・とリクエストをいただいたとき、自分が食べたことがなかったことがとても残念で夢に見そうなほど憧れたことを思い出します。月日が流れ、健康志向やバター等の品薄、値上げ・・・今ではバタークリームのケーキも本当に少なくなってしまいその昔の美味しいバタークリームの味を覚えている身としては寂しい限りです。
コメントを拝見するとこべっこさまとわたくし、おそらく同年代では・・。
初任給で大好きなケーキをご家族のために買われたこべっこさんのドキドキ、目の輝きが目に浮かぶようです。
美味しいお菓子の思い出はいつも幸せな気持ちにさせてくれますね。こういう気持ち、思い出が今の若い方にもきっとありますように・・・と願ってやみません。
こべっこさま、すばらしいコメントを下さり本当にありがとうございました。

(ちなみにあのあとケーニヒスクローネでは内容を変えてハノーバーというスウイーツ(パフェ??)ができたようです。食べたことはないけれど・・)
返信する
Chemin♪様 (こべっこ)
2024-05-19 20:30:53
Chemin♪様、早々にお返事をいただきありがとうございます。

Chemin♪様のおっしゃる通り、ハノーバーを画像検索した時に、パフェのようなスイーツばかりが出てきて、驚愕してしまいました。
同じ名前でありながら、なぜこんなにも原形を留めない変更がされてしまったのかと…!

その中にただ一つ、燦然と輝いて見えたChemin♪様の作られた白いケーキの写真。
こんなにもワクワクする気持ちにさせてくださった素晴らしいサイトに出会えて本当に嬉しかったです。

>美味しいお菓子の思い出はいつも幸せな気持ちにさせてくれますね。

本当にその通りですね。
加えて、こちらでいただいたご縁も、いつまでも幸せな気持ちにさせていただけること間違いありません。

また時々、お邪魔させてくださいね。
この度は本当にありがとうございました。
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こべっこさま、ありがとうございます! (Chemin♪)
2024-05-26 21:59:53
こべっこさま
スイーツに対する世の中の嗜好や流行りの変化に伝統的なお菓子を作ることに迷いを感じることも正直あります。でもこべっこさまがコメントを下さったおかげで励まされた気持ちです。ありがとうございました。
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