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読書感想「枯葉色のグッドバイ」樋口有介

2021年03月07日 05時03分32秒 | 乱読本感想
文藝春秋  2006年10月10日


解説でも触れられているが、樋口有介といえば「ぼくと、ぼくらの夏」
大昔に読んで内容もほとんど覚えていないのに、そのタイトルと夏のイメージだけがいまだに残っている。
その後の作品はあまり読んでいなかったが、古書店で見かけたので読んでみた。
年末になると毎年ニュースで取り上げられる「世田谷一家殺害事件」を連想するような書き出し、それと同じように本書の殺人事件も未解決の様子。
専従捜査の女性刑事が苦し紛れに頼った、いや、お金で雇ったのが元刑事のホームレス。
取って付けたような設定だが、ホームレス社会が色々と描かれると何やら納得させられる。
そして、事件の生き残りの少女との出会いでホームレス椎葉の優しさと元優秀な刑事の片鱗が発揮される!?
片鱗なのでこれで事件解決か!と思っていると、微妙に推理が外れる。
振り回されつつ、けっこう引込まれた。
皆に幸せあれ!


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コメント
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