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読書感想「夜の国のクーパー」伊坂幸太郎

2021年01月10日 19時20分14秒 | 乱読本感想
東京創元社 2015年3月20日

猫のひとり語りから始まる。
いつの時代やらどこの国やら解らない国の戦後処理が始まった模様。
そうかと思えば奥さんの浮気に悩んだ公務員が舟で海に出かけ遭難。
気が付いたら蔓で縛られ身動きが取れない状態で、猫に話しかけられる。
いつもの伊坂幸太郎だと言えば、そうだが、読み始めてすぐに挫折していた。
他の本を読んで再トライ。
最初はちょっと無理をして読んだが、いつの間にか猫がしゃべり、ネズミがしゃべるのが当たり前になる。
伊坂ワールドでは車も普通にしゃべっていたもんね(ガソリン生活)
伝えられる”動く木”クーパーの不思議な生態、そのクーパーを退治する為に派遣されるクーパーの兵士にまつわる話、その真実はどうなんだ?
非現実的な物語が現実的な話、普遍的な人間の話になる。
最後、”クーパーの兵士の本当の話”で、涙が出てきた。
とっ散らかった不思議な話から、感動の物語にまとめるって、さすが伊坂幸太郎!
これぞ伊坂ワールド!
ちゃんと読んで良かった。

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コメント
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