途中下車してときどき嵐

ブログ人から引っ越してきました。

読書感想「ブラックボックス」篠田節子 

2017年05月20日 13時33分06秒 | 乱読本感想
朝日新聞出版

2016年9月7日

★5
2017年05月20日 13:29
これこれ、これが私の好きな“篠田節子”
農業の現状、その中で模索される最先端ハイテク農業。
サラダ工場の様子、人間関係。
そして、脅かされる食の安全が淡々とクールに語られる。
綿密な取材がされているのだろう、専門的な話が多いが、分かりやすい。
興味で、それから、それからと読んでいて、ふと気がつくと「わぁ~、恐い」
真綿で首を絞められるように、食が安全ではないという恐怖に捕らえられていた。
篠田節子の真骨頂。
「夏の災厄」を思い出した。
会社や地域のなかで正義を唱え不正を正すことの難しさが描かれる。
“巨大な敵”と戦う3人の男女、それぞれに社会経験を積み、挫折も味わったアラフォーたちの葛藤。
敗れ、敗れ、敗れ、この戦いはそれで終わりか。
小説的にはそれじゃいけないだろ!
小説的には「へぇ~、そういう終結か」で終わるが、現実はどうなのか?
篠田小説の恐さは現実に続くこと、現実の結末は用意されていない。
現実では自分たちが戦うしかない、のに・・・


乱読本感想リスト 作家【さ】行


乱読本感想リスト タイトル【は】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読書感想「22年目の告白-私が殺人犯です-」

2017年05月20日 10時58分21秒 | 乱読本感想
22年目の告白-私が殺人犯です-
浜口 倫太郎
講談社 2017年4月15日

★3
2017年05月20日 10:55

藤原竜也くんのカバー写真と映画になると言うことで買ってみた。
するすると読める。
が、何だか非現実的。
ノンフィクションではないので、それはそうなのだが、描かれている曾根崎の美しさ、魅力が想像できない。
何しろ、もう藤原竜也でしか想像出来ないので・・・藤原くんか?
そこを追求しないで読み進む。
終盤の展開は楽しめた。
が、やっぱり、より非現実的な気分になる。
まぁ、映画にすればちょうど分かりやすくて良いのかもと思う。
非現実的な中で、納得できたのが1つだけ、本を好きな人たちの気持ちはみんな一緒ってところ。

ところで、本書の作者は浜口倫太郎さんとのことだ。
放送作家さんらしい。
小説も書いているとのこと。
百田さんの再来か!?と思った。
が、
原作者が浜口倫太郎さんかと思っていたが、どうも変だ!
ノベライズ本か?
調べたら、映画「22年目の告白」は韓国映画のリメイクだそうだ。
ノベライズ本だったのね。
牧村刑事役は伊藤英明くんだそうだ、この人は、納得。


乱読本感想リスト 作家【は】行

乱読本感想リスト タイトル【な】行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする