私は「しづかなる」とか「しづもり」とかいふ措辞が好きです。高安先生の「しづかなる」で始まる一首。
しづかなる光満ちくる我が庭のひともと樅の影の中に居り 高安國世(歌集『真実』所収)
上田三四二氏は、『現代の秀歌Ⅳ』(短歌研究社)のなかで、この一首についてつぎのやうに書かれてゐます。
しみじみとした歌である。祈りのような歌と言ってもよい。さながら浄福感にみち、浄福はうちにかすかな不安を畳んでいるように思われる。(後略)
しづかなる光満ちくる我が庭のひともと樅の影の中に居り 高安國世(歌集『真実』所収)
上田三四二氏は、『現代の秀歌Ⅳ』(短歌研究社)のなかで、この一首についてつぎのやうに書かれてゐます。
しみじみとした歌である。祈りのような歌と言ってもよい。さながら浄福感にみち、浄福はうちにかすかな不安を畳んでいるように思われる。(後略)