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モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

距離感、影色について。

2014-06-14 02:13:00 | 大人 油絵・アクリル
Photo_3神宮

『白い薔薇』

『様々な陶器2』

油彩

すっかり暑くなりました。もう紫陽花も花を咲かせています。梅雨が明けたら夏ですね。皆さん体調に気を付けてどうぞお過ごし下さい。

今回は神宮さんの油彩2点をご紹介致します。何といっても神宮さんは仕事が速い!ご本人の目標とする完成予想図に近づけていくプロセスまでしっかり頭の中で思い描き、絵を描いていらっしゃいます。無駄が無いんですね。

「白い薔薇」はシックな色使いの中に可憐な薔薇の花が5本主役に描かれています。花弁の中央に行くに従って微妙に変化していく色調を美しく捉えていますね。
手前に差してある薔薇と奥の薔薇までの距離も意識して描かれていますが、更に手前と奥の距離感を出すために奥の薔薇に若干暗さを足してあげても良さそうですね。そうやって背景とのコントラストを弱めてあげるだけで効果がかなりあると思います。

もう一枚の「様々な陶器2」も隅々まで良く観察して描いていますね!こちらの作品も前述のように空間を出すためにもう少し演出があって良いですね。
特に奥のグレーの陶器などは、ある程度乾燥した後、背景に近い色を一度その陶器の上に薄く塗ってあげて、存在を弱めてあげてから加減を見つつ描きこんでいくというのも一つの手です。

そして今回、少々アドバイスさせて頂いたのは「影色」の作り方です。描いていく上で色を暗くする為に黒色を使うことはある意味必要不可欠なことかもしれません。しかし影の色を作る上で黒色を主体として考えるのは少し注意が必要です。あまりに黒色に頼ってしまうと知らぬ間に画面が妙に黒ずんでしまっていることがるからです。

黒色を使うことも必要ではありますが出来れば補色などを多用して有彩色で影色を作ることをお勧めします。その為には12色相環や補色への理解といったことも必要かもしれませんね。ネットで調べると12色相環もすぐに出てきますのでちょっと頭の隅にでも入れて頂けると良いかもしれません!


岩田俊彦










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