モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

空に解ける山

2014-06-27 15:11:40 | 大人 油絵・アクリル
Kamai_13釜井 油彩

傘を忘れた日に限って雨が降ってくることが多いので、なるべく降られない道を探しウロウロしてしまう日々です。そろそろ梅雨も明けて欲しいところですね。

さて本日ご紹介するのは、水曜午前大人クラスより釜井さんの油絵です。
釜井さんは油彩を始めてから、気に入った写真やご自身で撮った写真から風景を主に描いてきました。
今回も海外で撮った実際の景色を描きながらも、どこか非現実的で古代にタイムスリップしたような気分を感じさせる作品です。木々の濃厚な緑からも熱帯の空気が感じられ、ひょっこりと恐竜が顔を覗かせそうです。

実は今回は、下地にあえて薄い色を使い描くことに挑戦しました。油絵に慣れていないとどうしても軽くなってしまい難しい描き方ですが、おつゆがけで空にピンクや紫、ライム色をたらしこんだりして薄く明るい色味を追求しました。

そびえ立つ山の青も美しいです。山の描写などは、かなり枚数を描いていることもあり安定して筆を進められています。
画面の半分を占める緑の表現も苦労させていましたが、思い切った赤を入れ、絵が引き締まりましたね。陰の部分などに青や紫を入れたりとしていくことで、暗い部分も単調でなく深みが出ます。手前の芝生のなだらかなカーブも、タッチと色彩で見事です。こうした着実に描く部分が画面を支え、不思議なリアル感が現れ作品を面白いものにしているのですね。

たくさんの場所を訪れ滞在していた釜井さんの作品からは、その土地々々の空気や魅力に作者の愛着といったものが感じられます。行って、帰って、思い返すその時の気持ちが伝わってきて、ワクワクするような懐かしいような不思議な気持ちになります。見る者の気持ちを刺激する作品に仕上がりましたね!

そんな釜井さん、次回は川崎の夜景を描こうかなぁ…ということですので、皆様お楽しみに! 庄司でした。

コメント
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