晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

ISS超拡大眼視5thミッション

2010年04月29日 | ISS(国際宇宙ステーション)
4月29日プレスリリース
    「ISS超拡大眼視ミッションの5回目を本日予定通り行います」

「あれ?前回の4thミッション報告は事実上のギブアップ宣言でしたよね。」
   →ISS超拡大眼視4thミッション
「それは事実誤認である。そもそもこのミッションは…」

「まぁいいでしょう。ところで、今回は条件がよくないようですが
   ズバリ、目的はなんですか?」

4月29日ISS通過条件


「その通り今回は条件がよくない。直距離は770kmである。しかし今後この
  ISS超拡大眼視ミッションを成功させるためには追尾精度の熟練が必要となる。
  今日はそのためのプラクティスである。あえて拡大率は125倍で行う。」
「ほほ~、単なる練習ですね」


今日の拡大眼視ミッション・システムはWHITEY DOB30(f1,500mm F5)にHC12mmである。
powermate2×は使用しない。今回の実視界は下記の通りである。

f1,500mm HC-12mm(見掛視界42°) 倍率125倍
実視界=42°÷125倍=0.33°(20.1分)

視野20分は非常に厳しい数値である。しかし、あえてハードルを高くすることに意義がある。

時間です。幸い最大仰角の頃はほぼ水平にISSが移動します。
待ち伏せ作戦には、なかなかよいコースです。

正立ファインダーでコースを先取りして…、アイピースをのぞいて…、
キター! 見えた! えっ! おっと消えた…、

さらにまちぶせして…、キター! え! なんと言うことだ…、

重大な発見をしました。なんとまぶしすぎてISSの詳細が分かりません。
光の固まりです。空飛ぶ光る下駄です。F5では明るすぎるのです。
この現象については、ISS超拡大眼視1stミッションの報告にありました。→blog
その時は全く気づきませんでした。

今日のISSは-3等級です。日没後の金星を望遠鏡で見るような感じです。
前回の4thミッションではっきり見えたのはpowermate2×を使用してF10
にしていたからだと思われます。

2ndミッションの時は高度35°で地球の影に入ったのでF5でも天頂付近まで
はっきり見えたのでしょう。→ISS超拡大眼視2ndミッション

今後のミッション遂行のためにアイピースと実視界についてまとめておきましょう。

実視界
焦点距離1,500mm
☆PL25mm(52°) 60倍 52°÷60倍=0.86°(51.6′) ← 1st.2ndミッション
☆HC12mm(42°) 125倍 42°÷125倍=0.33°(20.1′) ← 5thミッション
・PL10mm(52°)150倍 52°÷150倍=0.34°(20.4′)
・Ph8mm(60°) 187倍 60°÷187倍=0.32°(19.2′)
・Ph5mm(60°) 300倍 60°÷300倍=0.20°(12.0′)

合成焦点距離3,000mm(powermate2× 使用)
☆WA32mm(70°) 93倍 70°÷93倍=0.75°(45.0′) ← 4thミッション
・Ph25mm(60°) 120倍 60°÷120倍=0.50°(30.0′)
・PL25mm(52°) 120倍 52°÷120倍=0.43°(25.8′) ← 3rdミッション
・Ph18mm(60°) 166倍 60°÷166倍=0.36°(21.6′)
・Ph15mm(60°) 200倍 60°÷200倍=0.30°(18.0′)

☆はISSを確認できたミッション

使用アイピース類

左からPh5mm、HC12mm、PL25mm、WA32mm