駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

掛かり付け医を信用していないらしい

2020年05月11日 | 医療

            

 

 新型コロナは新しい感染症だから、PCR検査のガイドラインは必要だが、実際にどの患者さんにするかは掛かり付け医に判断させればいい。五年十年見ている患者さんなら電話で話を聞けば分かる。臨床経験が活かせる。

    加藤厚労相と厚生省は最前線で診療している掛かり付け医である開業医を信用していないように見える。尤も我々も、まるで他人事のようにPCR検査基準変更を言い抜ける誠意と責任感に欠けるあなたを信用していませんが。

   こういう言い方は大変失礼だが、この頃は孤軍奮闘の西村大臣の方がまだ信頼出来る感じがする、韓国で出来たことがなぜできない。

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シトシト雨の日曜日に考えた

2020年05月10日 | 町医者診言

         

 

 今朝はシトシト雨が降ってしかも肌寒い。五月空は影も欠片もなく、えーっと今は何月とカレンダーを見上げる。

 何時だったか、同年配の友人達と食事をした時、役職に就いている人が立派とは限らないねと発言したら、その通りと異口同音の声が上がり、K氏などは今頃気が付いたのという顔だった。

 確かに七十過ぎての発見は遅すぎるが、それでも戦後五十年はまずまず首相、社長、教授・・は八割方、それなりの人物だったような気がする。どうも二十一世紀というのは尊敬できない人が憚る世の中になってきたようだ。尤も立派とか尊敬されるとかいう概念や感覚が変容してきたのかもしれない。

 新聞はまだしも、インターネットのニュースを流し読みしていると十数名の言いたい人達の主張が貼り付けてある。橋下徹、堀江貴文、東国原英夫、高須克弥、桝添要一、百田尚樹、茂木健一郎、辛坊治郎・・・、勿論、中には耳を傾けたい意見もあるのだが、兎に角耳目を集めることが主眼の画面構成のようでじっくり物を考えようとする気配がない。俺が正しいと言い合っている合唱は音楽と言うよりは騒音だ。中にソプラノやアルトも混じっているようだが、恐いので名は挙げない。

 怪しげなバーテンダーが今日の特製カクテルですと提供する目立つ言説を適当に混ぜたような画面構成になっている。勿論、編集者だけの責任ではなくネタと読者にも問題はあり、相互作用ということになりそうだ。

 衣食足りて礼節を知るというよりは小人閑居にして不善を為すの方が当たっているのだろうか。ネット情報は石も増えて、玉石混淆が顕著になってきたということとすれば、玉を見極める眼力は失いたくない。何時の世にも艱難は溢れている、何とか押しつぶされず磨いて玉を目指す心も失いたくない。

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静かな土曜日の朝に見えるが

2020年05月09日 | 世の中

                  

 

 今朝は寝坊して、目が覚めたのが七時五分前だった。目覚ましを掛け忘れても自然に六時十五分位には目が覚めるものだが、どうしたわけだろう。曇っており、気温も、暑くもなく寒くもなく睡眠日和だったらしい。慌てて出てきた。

 七十台と言っても元気そうだった岡本行夫さんが亡くなった。改めて新型コロナは誰でも襲うと怖さをより一層感じた。氏はとらわれず明瞭にものを言われる貴重な存在だった。

 連休は自粛が効いて人出は抑えられた。コロナも下火になった。油断はできないが、初動が遅れたからと言って長引く過剰な引き締めは、経済的な被害をもたらす。どんなに難しくとも、適切な判断を下すのが首相の仕事だとはっきり申し上げておきたい。

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連休明けにもたつく

2020年05月08日 | 小験

                

 

 昨日は高々五日ぶりなのに、診療のペースが乱れさほど多くない患者さんだったのだが、手間取ってしまった。電子カルテが変わって二ヶ月経つので、操作方法はほぼ完璧に憶えたのだが、指が以前の電子カルテの所に行ってしまう。僅か四日の内にネジが捲き戻ってしまったらしい。例えば処方のキイボードは指が憶えており、いつの間にか以前のF2キーを押してしまい、全く違う画面に飛んでしまう。そうした時、機械ではないので焦ったり腹が立ったりするので、余計に手間取ってしまう。

 これには老いも影響しており二十代なら数日、三十代なら十日で上手く切り替えることが出来ただろうと思う。個人差はあると思うが五十の声を聞くと数週間掛かり、七十過ぎれば数ヶ月経っても変化の対応に苦労するというのが厳しい現実と思う。なにせ指が憶えており、其処じゃないと思っても既に以前のキーを押してしまっている。何日かの休みを挟むと折角新調の上塗りが剥げてしまうらしい。

 そうした老化の他に、情動による乱れもある。人間は焦り緊張などの情動で動揺する動物なので、連休明けで患者さんが混み合うと予想し、早く診なければと焦ったのがいけなかった。

 白衣性高血圧と言って、医者の前で血圧を測定すると普段より高くなってしまう人がいる。これも焦りや緊張という情動で血圧が高くなってしまう現象で、珍しいものではなくかなりの割合で認められる。どうも人間は機械と違い仕事の遂行に焦り緊張怒りなどの精神的な要素が絡んでくるので厄介だ。

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もう一つの天気の変化

2020年05月07日 | 小考

      

 

 今日から仕事だ。四日間街中には出かけなかったが山小屋には行った。友人達四人と小生特製のカレーを食べ、大分ぼろくなってきた小屋を片付け幾つか補修をした。G氏が居なくなって寂しいが、カレーを辛めに作ることが出来る。G氏は猫舌ではないが辛さに弱く辛口だとフーフー食べていた。やせ我慢ではないと思うが辛いけど美味しいとは言ってくださった。

 午前中、内と外に別れ、私は小屋周りの草を刈ったのだが、午後一時から雨の予報がピタリと当たり、作業をやめて昼飯にしようと声を掛け合った12時45分から降り出した。

 この半世紀で随分天候が変わった。地球温暖化を計測値だけでなく肌で感じるのだが、天候に関して大きく変わったことがもう一つある。それは昔は外れるのは当たり前だった天気予報が二十一世紀になりよく当たるようになったことだ。勿論、一週間先の天気は二三日前になると変更になることはあるが、二三日先の天気はまず外れない。これは凄いことで、この頃はまるでダイヤを見るように天気予報を見て、外出の計画と立てるようになった。

 今の若い人は天気予報が当たるのに大して驚きを感じていないかもしれないが、外れが多かった時代を知っている年代には科学技術の進歩を如実に感じさせる最たるものの一つだ。

 作業を終え腰を上げようとして、斜面で転んでしまった。平衡感覚の劣化、これは加齢現象の最たるものの一つだ。やれやれ。

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