駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

五右衛門を代弁

2012年03月26日 | 町医者診言

    

 石川五右衛門辞世の歌と伝えられる「石川や浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ」はどうも中っているようだ。しかし、まあ恐らく五右衛門が現世に蘇れば、平成の盗人に意見をするのではないか。弱きを挫き強気に寄る何食わぬ顔した盗人は、盗人の川下にも置けないと。

 寄せては返す波のように悪と善がせめぎ合い紙一重で善が押し返す?世の中であるが、科学技術の進歩に伴い盗人も変身してきた。万引きや強盗は由緒正しい盗人で、つい三分の理を認めてやりたくもなるが、金融が絡んだり、電子媒体を使った盗人はそれこそ釜茹でにして大火傷の刑に処してもいいと思う。

 どうもさまざまな媒体を介するほど罪の意識が薄れ、盗む額が大きくなる。おためごかしやお手盛りとなると罪の意識も遠のいて、下手な追及に居直りそうな雰囲気を漂わせる。

 残酷な刑罰は好まないが、巧妙な盗人行為は白日のもとに晒し、厳しい弾劾を加えたい。媒体を介した巧妙な盗人には罪の意識が薄い分、能力を悪用した分を加算した罪を償っていただきたい。

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春眠暁を覚える

2012年03月25日 | 小考

    

 春眠暁を覚えずというのは私には昔の話。昔の人は還暦前に亡くなることが多かったから、こうした言葉が生まれたのかもしれない。

 春はよく眠れるとしたものだ、但しまあ四十くらいまでだろう。五十の声を聞くとなかなかそう朝遅くまで眠れるものではない。まして六十過ぎ七十過ぎとなれば、たとえ春でも暁と共に目が覚めるようになる。

 日曜日は昼近くまで寝て、遅い朝飯というか早い昼飯を食べるのは若い人の特権だ。

 若い時にしか出来ないことはたくさんあるが、今の若い人達は夜が白むまで友達と話をするなどということがあるだろうか。平気で夜の町を一時間近く歩いて、下宿を行ったり来たり、何をそんなに話すことがあったか、今から思えば不思議な気がする。

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思惑の波

2012年03月24日 | 小験

      

  一昨日は患者さんが105人も来られた。これは今の時期としては異例の多さで、20日の春分の日の影響と風邪の小流行によるものだろう。ところが昨日は53人と割と暇だった。特に午後は薬屋のセールスが長居するほど暇で、僅か14人であった。多分これは一昨日の反動と冷たい雨のせいだろう。雨で患者数が2程度減ることは日常茶飯時なので慣れているが、倍違うとペースが狂って随分暇に感じた。

 患者さんの反応もいろいろで、一昨日は午前中来たら込んでいたので午後出直したと言われた方が二人居た。申し訳ないが、その午後もちょっとお待たせしたようだ。昨日は来たら待っている患者が居らず、すぐ呼ばれて休む暇がなくちゃあドキドキして血圧が上がっちまうとぶつぶつ言われる患者さんが居られた。

 当院は高齢者が半数近いので、予約を取っていない。小児科などには電話で自働予約できるシステムを導入しているところもあるが、高齢者が相手ではかえって混乱するので、患者任せにしてある。月木土が多い傾向があるが、患者数を予想するのは難しく五十年前の天気予報とどっこいどっこいだ。患者さんはやや空いているのが好きで、込んで待たされるのを嫌う。といってガラ空きも嫌らしい。空いていると、空いているよと友達に情報を流すおばさんやお婆さんが居て、それを聞いてのこのこ出てこられる方も居る。

 その日の患者数には天気、休日との関係、風邪の流行り具合などのほかに、今日は空いているだろうとか医者でも行ってみるかといった思惑が絡むので、予測が難しいのだろうと思う。面白いのは、込んだ時に今日は空いていると思ったのにと言われる患者さんが必ずと言っていいほど、複数居られることだ。どういうテレパシーか思惑は伝わる?ものらしい。

 待っている私は、あなた任せで虚心?に待てるようになった。

 

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筋違い報道?

2012年03月23日 | 世の中

    

 巨人の契約金超過について様々な報道がされている。なんだかどうも誰が漏らしただとか、昔のことをなぜ持ち出すと言った問題を違える取り上げ方が増え、契約金超過をどう考えるかという一番大切な論点が霞んでしまっている。

 政治でも政策ではなく政局に焦点を当てた報道が多く、政策が霞んでしまう。どうしてそうなるのだろう。読者がそうした報道を求めているのだろうか。

 解説はニュースにならないという反論があるかもしれないが、名の売れた人物や善玉悪玉扱いの人物の発言をニュースとして報道するのは解説と大同小異で、一つの見方を提供している。政治家は政局ばかりと批判しながら、政局嗜好の報道には釈然としないものを感じる。

 政策と政局は密接に結びついており政局も重要だが、政策を霞ませる政局主体の報道は政治課題の理解を浅いものにしてしまう。消費税と原発の扱いは重大で難しい問題だが、上げろ上げるな止めろ止めるなといった単純化した取り上げ方では、有効賢明な方策が霞んでしまい、上っ面の理解だけで黒白に走る流れを助長してしまう。

 政治経済社会の問題は単純ではないものが殆どで、一刀両断一言では片付かない。利害や思惑を絡めた随伴現象報道は面白いかもしれないが、問題の理解や解決には殆ど役立たない。返って目を逸らせて、問題をないがしろにすることもある。

 地味でまともな政策解説報道は売れない読まれないと言われそうだが、本当にそうだろうか。そんなことはないと私は思う。

 

 

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カードをシャッフル

2012年03月22日 | 身辺記

     

 書店、スーパーマーケット、洋品店・・・で買い物をすると**カードをお持ちですかと聞かれる。否というと、お作りしましょうかと聞かれ、よく行く店の場合はつい「はい」と答えてしまう。

 そんなわけで財布の中には六枚ばかり、買い物をすると点数が付くカードが入っている。実は六枚でも半分ほどに整理した結果で、以前には十数枚入っていた。財布が膨らむし必要なカードを探し出すのが手間どるので六枚に絞ったのだ。内訳はスーパーマーケット2店、総合電気店1店、本屋2店、集合ショップ1グループ。集合ショップは食堂から本屋まで殆ど全ての店種に一枚の共通カードが使えるので便利だが、いつもそこまで出かけるわけではないので六枚になってしまう。

 捜すのに手間取りレジを数秒遅らせるカードよりも、その場で0.5%とか1%値引きしてくれる方が余程有り難い。それが駄目ならせめて市内全店舗共通とかにしてくれれば、一枚のカードで済むので有り難いとお客様としては思う。

 医院の場合は料金割引き点数カードはないのだが、受付で診察券をと言われて十枚近い診察券をトランプのようにシャッフルしている患者さんを見かける。それは三四枚に整理した方がいいんじゃないですかと声を掛けたくなる。

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