駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

任せられない、面舵一杯

2020年07月24日 | 町医者診言

                 

 

 新型コロナの感染が再拡大している。政府の対応は行き当たりばったりで官邸は浮き足立っている。国の危機に首相が隠れて指導説明に出て来ないなどと言う事があって良いだろうか。

 尤も首相を責めても問題は解決しない。首相により良い施策を行わせるように圧力を掛ける必要がある。周りの国を見渡せば教師と反面教師が揃っている。まず危機に弱い加藤厚労省と忖度する尾身分科会長を交代させることだ。

 危機に強そうな桝添氏(もっと良い人が居るかも知れない)を厚労大臣に科学的で忖度しない黒川先生を分科会長にしたら良い。藻谷さんや上さんを委員に登用すべきだ。

 昨日テレビを見ていたらPCR検査が進まない理由に偽陽性で間違って陰性の人を拘束すると人権侵害になるので、それを恐れて役所が抵抗しているという証言があった。耳を疑う。まず、今までそれほど人権に配慮してきただろうかと疑問が浮かぶ。PCR検査を増やしたくないので持ち出した一見正しそうな理屈だろう。間違って陰性の人を拘束しても、それは勿論申し訳ないことだが意図的ではなく希なことで命には別状ない。それよりもPCR検査が不十分で正しい施策が出来ず、何千人も死者が増加し何万人も感染者が増加する方が重大な問題だ。

 医者の中にもPCR検査に偽陽性があるから偽陰性があるから増やさない方が良いという物事の軽重を理解できない人が居るようだが、偽陽性偽陰性の率を把握していれば評価出来ることだし、PCRが普及している国でそうしたことが問題になっているとは報じられていない。

 データと解釈で最善の政策を勧めないとアメリカブラジルに次ぐ国になる。ゴーツートラベルと言い出したのは誰か、三密に移動を加えるなんて馬鹿かと言いたい。デイブに言われるまでもなくゴーツートラブルになる。なぜ旅行観光を刺激しようとしたか、それは元気になったように見えるからだろう。印象操作と権力維持には長けてる官邸の考えそうな作戦だ。一将功ならず万骨枯るは愚の骨頂。

 小池知事には新型コロナの感染者数だけを勿体つけて発表するのをやめて欲しい。検査数検査対象陽性率占床率と組み合わせて発表しなければ意味がない。そうした数字の発表は長である知事の仕事ではない。知事は意味解釈と対策を説明するのが仕事でしょう。

 危機には科学的に対応しなければならない。科学的というのは先ず出来るだけ正確なデ-タを揃えて文献も読んで虚心坦懐に解釈すること、それを踏まえての英断が政治の仕事だ。 

コメント (2)
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