駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

柔軟性に欠けるお役所仕事

2020年07月29日 | 世の中

        

 

 新型コロナで日本の遅れが色々明らかになっている。特に目立つのがお役所仕事だ。保健所は手が一杯で今年の特定健診は一か月遅れと通常業務に支障が出ている。なぜこうなるかというとPCR検査のような検体を扱う仕事に不慣れなことが一因だろうと見ている。

 検査業務は苦手で遅いけれども飲食店の監視などは慣れているので迅速にできる様子だ。新型コロナで日本の社会の色々な欠点が明らかになった。その一つがあいまい玉虫色で争いを避けるのは上手いが、意外に硬直化していて柔軟性に欠けるところだろう。人間がAI搭載ロボットよりも優れているのはいろんなことが臨機応変にできるところだ。ところがどうも日本では、外国の事情はよく知らない、人間もAIロボット化しお決まりの仕事しかできなくなっている職場、役所に限らない、が多いようだ。曖昧と柔軟は異なる。突き詰めないで摩擦を避けるのも一つの能力だが、あれこれ色々できる柔軟性も大きな能力で、日本ではそれが足りないことが新型コロナの災難でクローズアップされたと思う。

 医療を支える三師、看護師、薬剤師、臨床検査技師を重用してほしい。保健所に彼ら彼女らがどれくらい居るのだろう。

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