あっという間に十二月、月日が経つのが早くて追い付いていけない。小学校低学年の頃は一年というのは大きく長く、来年というのは遠い先のことだったのを思い出す。
十年一日のように毎日患者さんを診てきたが、ふと気が付くと舞台は回り、居なくなられた患者さんも多い。やはり十年一昔というのは当たっているなあと感じる。先人の言葉には知恵が詰まっている。これは第一に人が変わってゆくさまを伝えている言葉だろうと思う。確かに寿命は延びたけれども、二倍三倍というわけではなく、十年の重さ長さは昔とさほど変わっていない、十年という単位で人は成長し老い消えてゆく。
所謂現役世代では、成長する人留まる人退化する人、そして変わる人がいる。君子豹変すというが、変わるのはある意味成長なのだろうが、予想された延長線上というのではなく、方向や色合いが変わる人がいる。
人間、大人になるとそう簡単には変われないものだが、周りの知人友人を見回すと変わったという人が多くはないが、確かに存在する。活字電波光を通してしか知らない人達にも、変ったように感じられる人がいる。さっきテレビでちらっと見たのだが民進党の前原さんも変わられた一人だろう。断片的な知識しかなく、標本にするのは失礼かもしれないが、経験から学び変わられたと思う。
いつもやらなければならないことはたくさんあるのだが、今朝はのんびり立ち止まって考える時間があり、ちょっと昔を振り返っている。