駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

問題のある男達

2016年03月24日 | 人生

         

 今年はお彼岸を過ぎて一気に暖かくなると言うわけにはいかないようで、今朝の風は冷たかった。

 男は女はと一般化して決めつけられては困るが、ひどいと首を傾けたくなる男を時々経験する。

 Sさんは七十代の女性で普段は高血圧症で通院されている。四五日前から腹痛があり、当院を受診しようとされたのだが、夫は「痛い」と言うと「うるさい」と怒るので土曜日まで我慢してしまった。泣いて頼んで漸く送って貰い、受診した時には腹膜炎を起こしていた。土曜日は総合病院は休みで、受けてくれるところを捜すのに一苦労したのだが、以前尿管結石で受診したことがあるS総合病院に何度も電話口で頭を下げて受けて貰った。憩室が穿孔しており、緊急手術になったと火曜日にFaxの返事が来た。

 この夫は風邪などで掛かるときは、ちょっとぞんざいな感じはするが特別問題のある感じはしなかったのだが、家庭では暴君?だったらしい。奥さんの方はああいう人だからと、諦めて?おられたようだ。

 DVが問題となっているが、どうも男には程度の差はあっても粗暴なところが潜んでいるようだ。かくゆう私も何とか理性と多少は身につけた教養で怒りを抑えることが時々ある。幸い爆発的ではあっても長続きするものではないので、暴発は防げている。勿論、DVまで行けば程度の問題ではなく、何か質的な欠陥があるのだろうと思う。

 同業者ながらいつも精神科に厳しいが、こうした問題の医学的解決は容易ではないようだ。この他にも、粗暴というか弱い者いじめというか、家庭家族の中で厄介な男を診療中に時々経験する。勿論、問題のあるのは男だけでないし、五万と居るわけではない。唯、強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がないと思うことは多い。

コメント
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