駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

走ること走る人

2016年03月13日 | スポーツ

       

 近隣のいつも患者さんを頼んでいる消化器専門医のA氏と講演会の後の立食で話をしていたら、「先生走りませんか」と誘われた。もう百メートル走るのも億劫で、いや結構ですと断ったのだが、彼は数年前から休日走り始めフルマラソンも三回出たそうである。彼の方がうんと若いが、と言ってももう五十になる。その年でどうしてまたと思ってしまった。最近はやらないが、テニスなど運動そのものは嫌いではない。しかしゲーム性がなく唯走るだけというのが趣味というのがどうもよく分からない。

 勿論、私などには分からない走ることには玄妙な面白さ楽しさがあるのだろう。さもなければマラソンに抽選でしか参加出来ないほど多数の申込があるはずがない。人間は動物で、眠る野生の中には走っていた祖先の記憶が色濃く残る一群の人達が居るらしい。先日、遠方の病院へ移ることになった女医さんも走ることが趣味で、マラソンは4時間15分くらいで走るそうだ。三十二、三で未だ若く4時間を切るのも夢ではないだろう。彼ら彼女らに共通なのは、太っていないことだ、そして何処か少しストイックな感じがある。

 年寄りの私は内心、未だ独り身の彼女に休みの日に走ってばかりでは出会いがないのではと余計なことを考えた。今日は薄曇りで、少し寒い程度だ。彼ら彼女らには、絶好のランニング日和だから、走りに出かけているのだろう。

 走ることの魅力や走る人の共通点について、走らないと言うか走れない私もいつか考えてみたい。

コメント
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