駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

いつ考える

2012年04月23日 | 町医者診言

      

 イギリス人は歩きながら考える。フランス人は考えてから走りだす。スペイン人は走ってから考える。などと言われたが日本人はどうだろう。周りを見て走り出すが正解か。

 どうも日本人には考えるが抜けているようで、自分で考える人は、あいつは変わっていると仲間外れにし、その考えが欧米で認められると急にあいつの独創性は凄いと手の平を返すのが通例のようである。

 昔からそうだったのかいつからそうなったのか、またこうした見方が何処まで中っているかについては既に優れた考察が数多くあるだろう。

 原発とTPPについての理解を深める報道が少ないのが自分で考えない癖に呼応しているのか、マスコミがスポンサーの意向を慮って自粛しているのかよくわからない。丁半ばくちではないが賛成反対に単純化し人気者や不人気者を絡ませて騒ぐだけの報道が多すぎると思う。

 原発で使用した核燃料は無害化出来ず唯隔離するだけだということ、TPPは交渉次第ということなのを分かりやすく何度も解説付きで伝えるのがマスコミの仕事ではないか。交渉を有利に運ぶことが可能かどうかは過去の事例を調べれば類推できる。TPPに参加した国に起きたことを詳しく何度も報道してほしい。国民にきちんと考える材料を提供するのがジャーナリストの役目でしょう。あいつはどうだこいつはどうだに終始しては、下司の勘ぐりに堕するのが落ちだ。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする