駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

嗜好と体重

2010年01月22日 | 医療
 肥満と痩せもかなり研究が進み、脂肪細胞から出るいろいろなホルモン様物質の働きが解明されてきた。しかしまあ、フラクタクルというかマトリョーシカというか、これだと思ったのがそれほど単純ではなく奥があり、かなり分かったが未だ分からないのが現状だ。
 原因のメカニズムは複雑難解でも、表現系は観察で町医者にもわかる。
 月に一回ミーティングで職員と昼飯を食べるのだが、事務のN嬢と私は洋食和食中華何を頼んでも、同じ物を注文していることが多い。普段ダイエットに勤しむ密かな同士なのだが、月一のミーティングはまあいいかという心理が働くようで、昨日のミーティングは二人揃って酢豚を注文していた。近所の中華店は四川の流れを組むホテルで修行したコックが腕を振るう、鄙には稀の優れもので酢豚も黒酢で豚肉たっぷりの垂涎の味なのだ。
 何を食べても肥らないAさんはチャーハンをぼそぼそ食べている。折角おごりの昼飯、もうちょっと豪華な物をと思うのだが、彼女はチャーハンも全部食べるのが一苦労の様子だ。
 分かる人には分かる心理なのだが、頑張ってダイエットをしている人種は、なんのかんのと託けてダイエット解禁日にして、つい飽食してしまうのだ。
 少しの例外はあるようだが、太る人は食べようと思えば沢山食べることができ、痩せの人はたべようと思ってもたくさん食べることができないのだ。
コメント
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