駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

麻生さんには厳しい評価を

2009年07月14日 | 世の中
 8月30日に衆議院選挙投票と決まったようだ。正式決定の手続きは未だで、閣僚の中には納得していない人が居り、麻生降ろしも燻っているのでもう一度擦った揉んだするかも知れない。
 然るべき時に自分で決めると言ってきたが、然るべからざる時に意に反して8月30日と決めさせられたのが実態だ。かろうじて自ら決断の形を取らせて貰い、それが唯一の解散理由というのでは、国民と政治をないがしろにしている。
 歴史的評価を待たず厳しい評価を下したい。そうしないと、首相になりたいだけで首相を目指す人物が輩出して困る。選ばれた人にも選んだ人にも懲りて貰いたい。
 首相ほどの権力者でない、医師会長などでも何にも決められず、長老に右顧左眄するばかりの方が時々居られる。何であの人が、「いやあ、あの人は会長になることだけが悲願だったんだよ」。などと陰で言われては情けない。
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名前の音霊力

2009年07月14日 | 小考
 くそ真面目な田舎の高校生だったので、都会へ出るまで競馬馬の名前など聞いたこともなかった。最初に聞いた時は、何だそれは冗談だろうと耳を疑った。チャイナロックとかカメハライオンとかスピードシンボリとか、何だか出鱈目でどうしてもっとまともな名前にしないのか、賭け事をやる人はおまじないが好きなのかと思った。しかもその訳の分からない名前を早口言葉のように唱えながら実況中継するアナウンサーが居るのには驚いた。
 しかしいつの間にか競走馬の不思議な命名にも慣れ、ハイセイコーが出て来た頃には医者になっていた。
 医者になって驚いたことに使う薬の名前が競馬馬に負けない不思議な名前なのだ。薬の命名にはいろいろな工夫が凝らされ、薬品名の英語やラテン語の部分と日本語の音を組み合わせ何らかの意味をもたせたものが多い。中にはヨーデル等という露骨な便秘の薬があるが、エースコール(文字通りエースと呼ぶに相応しい薬)、オイテンシン(緊張を正常化する)、ノルモナール(正常になる)などといった苦心のやや高級な語呂合わせがほとんどだ。
 実は暗示する意味もさることながら、何よりも覚えやすく響きがいいことが重要なのだ。さしたる差はない類似の薬がひしめく中で、売り上げを伸ばすのに名前の力が大きい。
 そんな、名前の響きで大切な薬を選ぶなんてと患者さんは思うかもしれないが、意外や意外、良い薬でも覚えにくく発音しにくい薬は伸び悩むのだ。ちなみにンが入っている方が良い、カ行サ行が良いなどと言われているらしく、そうした名前の薬が多い。薬ではないがキリンビールが強かったのには名前の力もあると見ている。
 どうも言霊などと言って我々はワンフレーズに踊らされる傾向があるが、もっと根元的に意味を削ぎ落とした音霊に動かされる部分もある。名前なんてと思いがちだが、実に商品名、会社名の持つ力は大きい。勿論、内容実績が音に力を与えることもあり、冴えないと感じた名前が力を持って行くこともある。逆に発音しやすいと受けを狙っても受け入れられないこともある。命名は一筋縄ではいかないとても難しい仕事なのだ。
 当院も**医院にしようか**内科にしようか、迷ったのだが、結局発音しやすい方にした。
 
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