玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*男の手料理

2012年07月24日 | 捨て猫の独り言

 庭の背高テッポウユリが咲きだした。テッポウユリには玉川上水のヤマユリのような華麗さはなく、ただひたすら清楚である。4本のゴーヤからなる緑のカーテンがほぼ完成し室内が薄暗くなり、まもなく収穫の時を迎えている。まず最初の収穫は一番高いところに隠れていた30cmに育った大物で、これを危うく見逃すところだった。続いて目の高さ程のところに6本ほどが収穫されるのを待っている。実りはじめるとつぎからつぎだがゴーヤチャンプルを連日のように食するわけにもいかない。つい先日まではキュウリの消費に追いたてられたが、やれやれ今度はゴーヤである。

 独居生活の食生活の目標の一つは冷凍食品をできるだけ消費することだった。二か月ほどの間に冷凍庫の半分ほどは消費できたからまずまずというところか。品目は餃子、魚の西京漬け、手作りのハンバーグ、これまた手作りだがひき肉のみそ炒めなどである。野菜の冷凍物もあるが野菜ばかりは冷凍に適さないとつくづく思う。冷凍庫に新たに増えたものがある。豚バラ肉をワインでフランべし、玉葱をふんだんにつかい、人参、リンゴ、生姜をすりおろし大胆にもブラックチョコ、インスタントコーヒーを放り込んだ特製のカレーである。一度に食べきれずに冷凍パックにした。

 かつて勤務していた高校の家庭科では生徒の各家庭から募集して「我家の味」というレシピ集をシリーズで作った。特製カレーはその中から私が忠実に再現したものである。二か月前から放置されているコンニャクがあってなんとかしたいと思っていた。コンニャクはゴボウ、人参、タケノコ、シイタケなどの煮物に入って食卓に出てることが多い。なぜか独居生活ではそのような煮物をこしらえる気にならない。前記のレシピ集に「コンニャクの土佐煮」というのを発見した。あまり甘味を加えずに醤油と鰹節の風味を生かした煮方が土佐煮だと知る。コンニャクを下ゆでしてから、炒りながら水分を飛ばす時の鍋底で発生する蛙の合唱にも似た音がおもしろい。酒、醤油、砂糖を加えて汁気がなくなったら、削りがつおをからめる簡単なものである。

 ズッキーニの肥大化したものを一本頂いた。その半分はナスの代用品として冷凍庫のひき肉の味噌炒めと炒めて食べた。さて残りの半分をどうするかをネットで調べることにして、最初にヒットしたレシピの「ズッキーニとジャガイモの醤油ドレマリネ」をこしらえることにした。これまたちょうど頂いたばかりのジャガイモもある。両者とも8ミリの厚さに切りジャガイモはレンジで加熱し、ズッキーニはオリーブ油で焼き色がつくまで炒める。これらを混ぜて炒めたものを「オリーブ油と醤油のドレッシング」の中にしばらく入れておくだけだ。処置に困ったコンニャクもズッキーニも簡単レシピでなんとか活用することができた。両者とも砂糖はほとんど使わず、やや辛めでこれが酒の肴としてなかなかいけるのである。この独居生活はまもなく終わり、入れ替わりで今度は私が南の故郷を目指して家を出る。ブログ更新はしばらくの夏休みをいただきます。

コメント (1)
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