「知・情・意」と「真・善・美」について考えた。手元の辞書によると前者は「知性と感情と意志。人間の精神活動の基本となる三つの働き」後者は「認識上の真と、道徳上の善と、審美上の美。人間の最高の理想を集約したもの」とあった。
知情意は夏目漱石の「草枕」の冒頭にある「智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ」でなじみが深い。真善美はプラトンやカントなど西洋哲学からきている。それに対して仏教における「普遍的な真理の概念」は「無我」となる。
岡潔は、仏教的叡智や情緒の探求者であった。「人は自己中心に知情意し感覚し行為する。この本能を無明という。知性や意志は感情を説得する力がない。ところが人間というものは感情が納得しなければ本当に納得しないという存在らしいです」と述べている。
「本当のことは何か。人が生きるってどういうことか。それをぎりぎり詰めた結果が宗教になった。〈リアリティー〉を〈真善美〉と訳してみるとぴったり合う。リアリティーが高いは、より真であり善であり美である」これは養老孟子の説。
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