見学場所を訪れた順に示すと、台中市(1泊め)、海抜727mにある淡水湖の日月潭(にちげつたん)、北回帰線の標塔のある嘉義市、台南市、高雄市(2泊め)、台北市(3泊め)、最終日は映画「非情城市」の舞台になった山の斜面の集落の九份(きゅうふん)である。3日目の午後だけは台中駅から台北駅まで台湾新幹線での移動だった。1時間の乗車でバスなら2時間半かかるという。
最初に訪れた台中市の宝覚寺には、李登輝元総統の揮毫による「霊安故郷」の慰霊碑が日台の協力で建てられていた。ここでは満面の笑みを浮かべて愛嬌のある金色に輝く大仏が迎えてくれた。また日月潭のほとりに建つ、孔子像などを祀った「文武廟」では台湾の東海岸で採れる大理石がふんだんに用いられていた。廟は1999年の大地震から完全に復旧していた。
つぎの嘉義市では地域の守護神を祀る呉鳳廟、そしてつぎの台南市では占領したオランダ軍によって建てられた赤崁楼(せきかんろう)の城内には投降したオランダ人と鄭成功の和議の像があった。またつぎの高雄市郊外にある行楽地の蓮池潭には龍虎塔があり、塔につながるトンネルを龍から入って虎から出る。夕食後に高雄市最大の六合夜市を散策。ここは約300mにわたって屋台が並び夕方から明け方までにぎわうという。
3日目は新幹線を降りて台北郊外の小高い場所にある故宮博物館に行く。大混雑の中を現地係員の葉さんがイヤホンを通して館内の展示品の解説をする。見学はあわただしく90分で打ち切られた。4日間のバスの中で葉さんは真珠湾攻撃開始の暗号である「ニイタカヤマノボレ」についても話した。富士山より高く日本名で新高山と呼ばれていた標高3952mの山は、現在では宝山と呼ばれている。最終日はホテル出発が10時半で疲れた身にはありがたかった。細い坂道に露店が並んでいる「九份」のレトロな雰囲気を楽しんで、すべての旅程が終了した。
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