玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

98)太平洋上荒波高し

2006年12月24日 | ピースボート世界一周

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 チリ沖沿いの数日は寒流の影響をモロに受け、曇天といきなりの寒さに震えていたが、南洋諸島では日焼け予防の手当てが必要だった。イースター島、タヒチ、フジィー、ラバウルで16箇所の寄港地訪問を全て終えた。その後7日かけて日本へ向かう。日毎に寒さと波のうねりに襲われた。太陽の望めない日の冬空は暗く、手すりを伝って歩いて下さいとアナウンスもあり、危険防止のためデッキが封鎖される日すらあった。(チリ沖の冷たい海面でイルカの乱舞)

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 船内では帰国に備え若者達に就職活動の手引き様の働きかけがなされた。乗客がその役を買って出て、予約制だったから、個別的な話だったのでは。数日間行われたから有益な相談活動だったのだろう。

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 集団的には「就職予備校」と銘打ってオリエンテーションもなされた。船旅の運営母体がNPOだったのだが、NGO、NPO全般についての説明やスタッフの募集もなされた。この母体の職員の殆んどは乗客出身で、Peace_boat_751_1 今回初めてスタッフとして関ったメンバーを中心に「僕らが船を出す理由」と題したプログラムも組まれていた。詳細は不明だが若者の興味を引いただろう。下船後責任者らを含めて食事をしたことがあるが、10人余が職員になったと聞いた。(カナリア島でトレキング。1日かけたパナマ運河通過)

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 11日以降は下船説明会以外はレクチャーはなかったが、芸祭に向けた練習と展示物の仕上げ、各種対抗戦が行われた。私の主張、ありがとうのメッセージ、船会社主催のウェアウェルパーティ、色んなグループの送別会や県人会の結成など全て終盤に向けて進行していた。当然集ったり、飲んだりする機会も多く居酒屋は予約制へ移行したのだが、大波があると船体も揺れて、椅子に腰掛けたまま倒れたり、テーブルが傾ぐ、火が使えない等営業切り上げや閉店もあった。航海のおわり、時に海は波高く時に穏やかになる。そんな人生行路にも似た海との別れも近づいていた。

 

 

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