玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

たまの展覧会・芝居見物

2014年01月22日 | ねったぼのつぶやき

 寒い冬は旅行は当然として遠出の(最近の私には都内でも)外出さえはばかられる。 が、過日旧友を誘って三越劇場に「明治一代女」公演を見に行った。この芝居は、川口松太郎が実話を基に新派の山田五十鈴に書き下ろしたとされている。芸妓・波野久里子と水谷八重子の 「恋のさや当て」 と恋人の襲名披露のための 「資金作りに結婚を約束し・ついには殺人」 を犯し、「襲名を見届けて後の自刀」 の物語である。期せずして八列目のいい席。セット内の作りは「かっての時代」を思わせ懐かしい。山場である積雪の中、人力車で仕事に向う波野に結婚を迫る男との格闘は、臨場感にあふれかつ美しく胸打つものがあった。

010 この手の公演はいつもそうだが、ほぼ同年代前後と思しき観客が(今回は結構な老紳士も)多い。年に2回程度は芝居見に行くが、チケットが結構高価なので、都民半額鑑賞券に応募し当った時位しか行かない。お知らせは年に数回発行される「都民だより」に載るが、勤務外の曜日でかつ昼間の公演と限定するのでそうそう選んでもおれない。2枚申し込めるので、当たれば誰彼を誘いギフトするのも又心楽しい。昨秋はたまたま大地真央の現代劇の喜劇仕立てで、芸術劇場の観客は若い女性が多数を占めていた。

 三越劇場の日は昼飯からご一緒し神田でにぎり鮨を戴いた。当方は回転寿司か盛り合せの常連だから、値段表も知らない初めての店で落ち着かなかったが、彼女は時に利用しているようで御厚意に甘えた。その数日前、ラジオの深夜放送で、在日25年のピーター・マクミラン氏が日本の「百人一首と伊勢物語の翻訳」を語り、相田みつお館で「新・富獄三十六景」と題した版画展をしていると紹介していた。丁度いい機会なので「西斎」と称した版画展と「みつお展」双方を見ることも出来、なんとも弾んだ一日であった。

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