玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*桜島

2015年01月12日 | 捨て猫の独り言

 9日の朝刊に桜島を背景にした全面広告が出ていた。「平成30年 明治維新から150年 今、薩摩が熱い」と桜島の噴火口の上に大きな縦書きの文字が並んでいる。小さなロゴマークは日の丸の中に白ぬきの150年が目立ち、維新のふるさと鹿児島市とある。このロゴマークは鹿児島銀行のポスターにも登場していた。

 今年は3年後を見すえて世界文化遺産登録をめざすという。「明治日本の産業革命遺産」として旧鹿児島紡績所技師館(異人館)、関吉の疎水溝、寺山炭窯跡、旧集成館(反射炉跡)、旧集成館機械工場(現・尚古集成館)などの写真が横に並ぶ。機械工場は1865年の竣工で今話題の富岡製糸場の1872年より古い。機械工場はすでに2009年に世界遺産の暫定リストに記載されたという。(写真は小平市からの富士9日)

 登録が実現するかどうか興味深い。さらに広告の最下段は「よかとこかごんま」のことばが丸の中におさまって、その横に、きびなご、黒豚のしゃぶしゃぶ、さつまあげの食、そして温泉、そして薩摩切子の伝統工芸品の写真がある。写真よりも何よりも「よかとこかごんま」の土地の言葉に揺さぶられる。

 1月8日(木)の毎日新聞夕刊の近藤勝重氏のコラムは、「つまるところ肉体も精神も、言葉の作品ではないのか。最近、よく思うことだ」で始まっていた。「標準語は広く通用するという目的で作られたもので、土地の人の生活を写した言葉ではない」「方言を話す若者が<おめどご、好きだ>とか<やっぱ好っきゃねん>とか<好いとっと>どの土地の言葉も<愛しているよ>よりぎっしり詰まった思いが感じられる」「地方創生、何とも上から目線で、中央ありきの役所言葉だ」とあった。

コメント (2)
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