9日の朝刊に桜島を背景にした全面広告が出ていた。「平成30年 明治維新から150年 今、薩摩が熱い」と桜島の噴火口の上に大きな縦書きの文字が並んでいる。小さなロゴマークは日の丸の中に白ぬきの150年が目立ち、維新のふるさと鹿児島市とある。このロゴマークは鹿児島銀行のポスターにも登場していた。
今年は3年後を見すえて世界文化遺産登録をめざすという。「明治日本の産業革命遺産」として旧鹿児島紡績所技師館(異人館)、関吉の疎水溝、寺山炭窯跡、旧集成館(反射炉跡)、旧集成館機械工場(現・尚古集成館)などの写真が横に並ぶ。機械工場は1865年の竣工で今話題の富岡製糸場の1872年より古い。機械工場はすでに2009年に世界遺産の暫定リストに記載されたという。(写真は小平市からの富士9日)
登録が実現するかどうか興味深い。さらに広告の最下段は「よかとこかごんま」のことばが丸の中におさまって、その横に、きびなご、黒豚のしゃぶしゃぶ、さつまあげの食、そして温泉、そして薩摩切子の伝統工芸品の写真がある。写真よりも何よりも「よかとこかごんま」の土地の言葉に揺さぶられる。
1月8日(木)の毎日新聞夕刊の近藤勝重氏のコラムは、「つまるところ肉体も精神も、言葉の作品ではないのか。最近、よく思うことだ」で始まっていた。「標準語は広く通用するという目的で作られたもので、土地の人の生活を写した言葉ではない」「方言を話す若者が<おめどご、好きだ>とか<やっぱ好っきゃねん>とか<好いとっと>どの土地の言葉も<愛しているよ>よりぎっしり詰まった思いが感じられる」「地方創生、何とも上から目線で、中央ありきの役所言葉だ」とあった。
「異人館」「寺山炭窯跡」「尚集成館」をはじめ鹿児島の遺産とも言うべき著名な史跡が出てきて、一筆とりました。
いずれも行ったことがあります。特に炭窯跡は西さんの寺山開墾碑とともに価値あるものと思います。
また、方言のよさにも触れられており傾聴すべきと思いました。小生鹿児島弁検定というものを受け、中級、上級に合格証をいただきました。