高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

アキザキヤツシロランを追って(その2)

2010-10-10 10:37:44 | ぶらり散歩

(つづき)
積もった落ち葉を払うとでてくるのはタマゴタケ(卵茸)だけで、幻のアキザキヤツシロラン(秋咲八代蘭)は現れません。手ぶらで帰るわけにも行かず、タマゴタケの生え方を夫婦、父と子、親子、美形、冷えた関係、など勝手に想像しながらカメラにおさめました。


(仲良く寄り添う夫婦のタマゴタケ)

 
(落ち葉を除くと)     (卵の割れはじめ)


(嫁入前のなかなかの美形)

さきほどと通ってきた方向から、膨らんだレジブクロを片手に下げたおじさんが二人近づいてきました。高尾山でも立ち止まっている人を見ると、「なにかありますか」が挨拶ですが、絶滅危惧種では正直にも話せず「むぐむぐ・・・」と返すだけです。
相手は競合しないと感じたのか「これ美味しいです」よ、でも素人が怖いテングタケの仲間を口に入れることはできません。 レジブクロをのぞくと、見覚えのある美形が入っていました。こちらは蟻ん子スタイルで、せっせと二人の手伝いをしていたことになります。
今回は寄り道のタマゴタケ特集で、次回が最終回です。

 
(父と子のタマゴタケ)     (親と子のタマゴタケ)

 
(少し冷えた関係)            (これはやらせ)

(画像は多摩丘陵と南高尾)      (つづく) 
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アキザキヤツシロランを追って(その1)

2010-10-09 05:06:42 | ぶらり散歩

絶滅危惧種のアキザキヤツシロラン(秋咲八代蘭)が生えているという情報があり、友人と多摩丘陵の樹林にでかけました。探すのは高さが10cmもない腐生蘭で、蘭の色が落ち葉と同じなので、蟻ん子スタイルになり探しました。結論から先に言えば見つかりませんでした。
この日の最初に出会った植物は、実に特徴あるクマシデ(熊隈四手)でした。目指す蘭が見つからなかったので、多摩丘陵だけでは物足りなくなり、車で出かけていましたので、そのまま南高尾に移動しました。
今回は目的の花のない3回シリーズです。


カシワバハグマは今が満開:南高尾)

 
(カシワバハグマ)

 
クマシデ)             (クサボタン

多摩丘陵ではカラスウリ(烏瓜)が赤くなり始め、民家の庭のタツメ(棗)も食べ頃の粒が揃ってきました。ここでも放蝶のうわさがあるアカボシコマダラが、ナツメにへばりついていました。花の蜜だけで満足できず、直接実から養分を取るのでしようか。
アキザキヤツシロランは発見できませんでしたが、それなりに珍しいものが見つかりました。これは次回です。

 
(緑、黄色そして赤に変わるカラスウリの種)

 
 
(食べごろが近いナツメ)      (これを狙うアカボシコマダラ) 


(まだ綺麗な花が見られるヒガンバナ

(画像は多摩丘陵と南高尾)             (つづく)
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ぶらりと高尾山(8)

2010-10-07 05:21:15 | ぶらりと高尾山

(今回はツルリンドウ(蔓竜胆)と、裏高尾において圏央道のドッキングが近いので、それを撮ることでした。圏央道も連結寸前で、これがつながると高尾山の本格的な掘削工事が始まると開始されると思われます。
ノハラアザミ(野原薊)には綺麗なアカタテハが止まりました。

京王線高尾山口駅~病院横~6号路~3号路~1号路~もみじ台~一丁平~小仏城山~日影沢林道~裏高尾~JR高尾駅


(お目当てのツルギキョウの花)

 
(右は花が終わったツルギキョウの実とその奥に蕾が見える)

 
ノハラアザミとアカタテハ、右はシロバナノハラアザミ:もみじ台)

シモバシラ(霜柱)の花は今が最盛期で、かなりピンクがかった花が確認されました。「高尾山 花と木の図鑑」ではウスベニシモバアシラ(薄紅霜柱)と区別しているようですが、断定する自信はありません。

 
(白い花のシモバシラ:小仏城山) (薄紅のシモバシラ:一丁平) 

 
タカオヒゴタイ:小仏城山)  (ツルリンドウ:小仏城山)


(連結寸前の圏央道、右が高尾山:裏高尾)

(画像は高尾山とその周辺)

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ぶらりと高尾山(7)(最終回)

2010-10-04 00:09:51 | ぶらりと高尾山

(つづき)
高尾シリーズの最終回はその他の花を集めました。
まずは似た植物の登場ですが、アキノウナギツカミ(秋の鰻掴み)、ミゾソバ(溝蕎麦)、そしてミヤマタニソバ(深山谷蕎麦)です。これにママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)が加われば、日影沢林道から裏高尾のタデ科の仲間が揃ったのですが、裏高尾では雨が降り始めました。

京王線高尾山口駅~6号路~3号路~1号路~もみじ台~一丁平~小仏城山~日影沢林道~裏高尾~JR高尾駅


(葉の付け根に特徴のあるアキノウナギツカミ:日影沢林道)

 
ミゾソバ:日影沢林道)  (ミヤマタニソバ:日影沢林道)

 
シラネセンキュウ:日影沢林道) (ヤマゼリ:日影沢林道)

 
カシワバハグマ:一丁平)  (シュウブンソウ:一丁平)

 
(シロヤマギク:一丁平)  (メナモミ:日影沢林道)

<アキノタムラソウ(秋の田村草)が終わりますと、同じ色のヤマハッカ(山薄荷)が咲き始めます。
最後は薬王院のフヨウ(芙蓉)で、このシリーズを閉めてもらいました。蛇足ながら、芙蓉は美人の例えで、 芙蓉峰は富士山のことです。

 
ヤマハッカ:一丁平)      (モミジガサ:一丁平)

 
ゲンノショウコ:日影沢林道) (ミヤマタニワタシ:一丁平)

 
ツリフネソウ:日影沢林道)  (キツリフネ:日影沢林道)


(最後の閉めはフヨウ:薬王院)

(画像は高尾山とその周辺)      (おわり)
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ぶらりと高尾山(7)(その3)

2010-10-03 00:22:24 | ぶらりと高尾山

(つづき)

今回は高尾山の果実を中心に集めてみました。果実は色付き始め、高尾にも秋がきたことが実感されます。

京王線高尾山口駅~6号路~3号路~1号路~もみじ台~一丁平~小仏城山~日影沢林道~裏高尾~JR高尾駅


(ほんのり赤くなったミヤマシキミ:もみじ台)

 
アオツヅラフジ:もみじ台)    (サルトリイバラ:一丁平)

 
ツルニンジン:一丁平)     (ボタンヅル:一丁平)

 
イガホオヅキ:6号路)    (ヤマホオヅキ:6号路)

 
ハダカホオヅキ:6号路)     (スズメウリ:一丁平)

マタタビ(木天蓼)の正常な果実はドングリ型で、高尾でも正常な形はめったに見ることがありません。ほとんどが虫こぶ果で虫癭(ちゅうえい)とも言いますが、ゴツゴツした果実で、マタタビ酒に好んで使われます。
昔から猫にマタタビといいますが、猫が好むのも虫こぶ果なんだそうです。
最後のひとつ前の画像の赤い実は、高尾山のまき道にあったものですが、名前は自信がありません。ウメモドキ(梅擬)はこれほど鋸歯が大きくないと思いますが、どなたかわかりませんか。

次回の最終回は、残りの花を集めてみました。

 
マタタビの正常果と虫こぶ果:6号路)

 
トキリマメ:一丁平)   (ウメモドキ?:高尾山まき道)


ヤマボウシ:一丁平)

(画像は高尾山とその周辺)      (つづく)
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アカネ

2010-10-02 10:15:55 | 山野草

 

茜/アカネ科/アカネ属。
山野に生えるつる性の多年草。
茎はよく分岐し下向きの刺がある。葉は三角状卵形または狭卵形で基部は心形で先端はしだいに細くなる。花は黄緑色で葉腋から出た集散花序に付く。
名前の由来:太い根が茜染の原料になることからこの名が付いた。
花期:8~10月。
(高尾山)
【山野草の索引(2)へ】

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ぶらりと高尾山(7)(その2)

2010-10-02 08:03:27 | ぶらりと高尾山
(つづき)もみじ台を過ぎ一丁平の手前に、大垂水に向かう道がありますが、シモバシラ(霜柱)がかなり生えています。サラシナショウマ(晒菜升麻)はまだ蕾ですが、この時期はイヌショウマ(犬升麻)が咲いています。
小仏城山ではフジレイジンソウ(富士伶人草)は花が旬を過ぎ種が確認できます。

京王線高尾山口駅~6号路~3号路~1号路~もみじ台~一丁平~小仏城山~日影沢林道~裏高尾~JR高尾駅


(大垂水道のシモバシラ

 
(満開のシモバシラ:大垂水道)

 
(サラシナショウマのいない間にイヌショウマ:大垂水道)

 
(フジレイジンソウ:小仏城山)     (タカオヒゴタイの蕾:小仏城山)

家に帰ってから気づいたのですが、ツリガネニンジン(釣鐘人参)と思っていた画像に、フクシマシャジン(福島沙参)が混ざっていました。萼裂片の違いで見分けるのですが、全縁がフクシマシャジンです(フクシマシャジンで解説)。

次回は果実を集めてみました。

 
ノダケの花の変化:もみじ台)

 
(ツリガネニンジン:一丁平)     (フクシマシャジン:一丁平)

 
ウド:もみじ台)            (アカネ:もみじ台)

(画像は高尾山とその周辺)      (つづく)
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ヤマニガナ

2010-10-01 20:06:37 | 山野草
全体がアキノゲシ(秋野芥子)によく似るが、葉は三角状卵形、黄色の頭花は径1センチとより小さく色が濃い。
九州には頭花が多く付いたチョウセンヤマニガナ(朝鮮山苦菜)が分布する。

 

山苦菜/キク科/アキノノゲシ属。
山地の林縁や草原などに生える越年草。
葉は卵形または卵状楕円形で、頭花は黄色で円錐花序に上向きに多数付く。
名前の由来:山に生えるニガナという意味である。
花期:8~9月。
(高尾山)
【山野草の索引(2)へ】

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ぶらりと高尾山(7)(その1)

2010-10-01 01:45:54 | ぶらりと高尾山

きょうから10月に入り、今年も残すは3ヶ月となりました。
9月下旬は雨の日が多く、合間を縫ってでかけることになりましたが、26日と29日は雨の中休みとなり、高尾山周辺を歩いてきました。
今回の高尾シリーズは、4回の掲載です。お付き合い下さい。

今月はオケラ(朮)でスタートです。高尾山で生えているようで少ないのがオケラで、今回は一丁平と日影林道の2箇所で確認しました。

京王線高尾山口駅~6号路~3号路~1号路~もみじ台~一丁平~小仏城山~日影沢林道~裏高尾~JR高尾駅


(一風変わった花のオケラ

 
(オケラ:日影沢林道)

 
(満開のクサボタン:日影沢林道)

 
(白花のノハラアザミ:もみじ台)   (ノハラアザミとミドリヒョウモン)

今回の面白い植物はネナシカズラ(根無葛)で、草や木に巻きついている1年性の寄生植物ですが、植物におおいかぶさっているため、根の有無は確認はできません。
春に発芽すると、茎を伸ばして宿生する植物を探し、そこで絡み付いて他の植物からの養分で成長します。 宿生したら自分の根は枯らすといいますから、ちゃっかりしたものです。考えると怖い植物ですが、花は以外に綺麗ですね。

次回は満開のシモバシラ(霜柱)などです。

 
ツルニンジン:もみじ台)    (ネナシカズラ:日影沢林道)


(白く光るのは相模湾、右に江ノ島が見える)

(画像は高尾山とその周辺)      (つづく)
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