高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

フシグロセンノウ

2009-07-31 12:07:49 | 山野草
高尾山薬王院の境内に、朱色が鮮やかな5弁のフシグロセンノウが咲いていた。
センノウは漢字では仙翁と書き、京都の廃寺の名前に由来する。節黒は文字の通り、節が黒いことによるが、同じナデシコ科のフシグロ(節黒)とは全く似ていない。

 

節黒仙翁/ナデシコ科/センノウ属。
山地の林などに生える多年草。
茎は直立して分枝する。葉は卵形または長楕円形で、茎頂に朱色の花をまばらに付ける。
名前の由来:センノウの仲間で茎の節が暗紫色であることからこの名が付いた。
花期:7~10月。
(高尾山)
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マヤラン

2009-07-30 00:19:53 | 山野草
今年は高尾山で、ラン系の腐生植物をいくつか見つけたが、ついに妖艶な名前を持つ、マヤラン(摩耶蘭)に遭遇した。分類からはシュンラン(春蘭)の仲間になるが、葉のない腐生ランである。
特定の菌とその菌が育つ特定の樹木がないと、マヤランは育たないと言われる。しからば特定の樹木は、マヤランが生えていた所に大きな木があったがこれであろうか。


(マヤラン)

 

 

摩耶蘭/ラン科/シュンラン属。
常緑林内に生える腐生植物。絶滅危惧種。
茎には葉がなく、茎の上部に数個の花を付ける。花は白色で紅紫色のまだら模様がある。
名前の由来:神戸市の摩耶山(まやさん)で発見され、牧野富太郎博士が命名した。
花期:6~8月。
(高尾山)
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イヌゴマ

2009-07-29 12:05:40 | 山野草
我が家の庭で初めて咲く花であるが、しばらく名前がわからなかった。見た感じはウツボグサ(靫草)に似ているが、ウツボの特徴であるトウモロコシのような花穂ではなく、花の付け根から向こうが見える。
やっとたどり着いたのが、富士山麓で見たイヌゴマ(犬胡麻)である。
胡麻としては役立たないが、花はハクサンチドリ(白山千鳥)に似て綺麗である。

 
(右はハクサンチドリ)

犬胡麻/シソ科/イヌゴマ属。
山野の湿りけのあるところに生えるシソ科の多年草。
茎は四角柱状で直立し硬い毛が生え、葉は対生して披針形で鋸歯がある。
茎の先に短い花穂を作り淡紅色の唇形花を数段輪生する。
名前の由来:草姿と実がゴマに似ているが、食用にならないのので頭にイヌを冠しこの名が付いた。
花期:7~9月。
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ウバユリ

2009-07-28 00:35:45 | 山野草

きのうのカノコユリ(鹿の子百合)が若い娘なら、こちらは・・・(とても書けません)。
麻生総理も、「高齢者は働くことしかとしか才能がない」とか、「60過ぎ、80過ぎて手習いなんて遅い」などと発言し、またしても物議を呼んでいる。
ウバユリと同じように、高齢の名前を持つのはシュンラン(春蘭)で、こちらは別名としてジジババ(爺婆)である。
他にないかと思い出したら、ジイソブ(爺蕎:ツルニンジン)、バアソブ(婆蕎)もあるし、ウバザクラ(姥桜)もあるではないか。
ウバは高齢者を軽視する意味もあり、このユリも夏に花が咲く時には、立派に輪生した心形の葉も残っている。
元気な高齢者に相応しくない名前は、改める(例えばミドリオトメユリ)ように植物学会に提案してはいかがであろうか、ここは麻生総理に挽回の機会を与えたいものである。

 

姥百合/ユリ科/ウバユリ属。
山地の薮や林の中に生える多年草。
茎は太く、緑色で高さ約1mほどで、早春には根生葉を広げる。花は緑白色で筒状で開かず横向きに咲く。
名前の由来:花が咲く頃には根元の葉が枯れてなくなることから、歯のない姥に例えてこの名が付いた。
花期7~8月。
(高尾山)
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カノコユリ

2009-07-27 00:14:19 | 山野草
カノコユリ(鹿子百合)の名前はよく聞くが、実物に出会うことは少ない。新宿御苑で絶滅危惧種として紹介されていたから、多分原種に近いものであろう。
清楚で気品のある花である。次回は一転して清楚とはいえない、ウバユリ(姥百合)を取り上げる。

 

鹿子百合/ユリ科/ユリ属。
四国・九州の崖に稀に自生するユリ科の多年草。別名ドヨウユリ(土用百合)、タナバタユリ(七夕百合)。
高さ1~1.5mで大型の花を数個付ける。白色で内側は淡紅色、多数の鮮紅色の斑点がある。花びらが強く反り返る。
名前の由来:花弁に鹿の子模様の斑点があることからこの名が付いた。
花期:7~8月。
(新宿御苑)
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ツルラン

2009-07-26 01:36:59 | 山野草
新宿御苑で絶滅危惧種としてツルラン(鶴蘭)が展示されていた。唇弁基部に赤い隆起があり、タンチョウヅル(丹頂鶴)に似ているところからこの名がある。
自然界で出会えば、きっと感動するのであろう。

鶴蘭/ラン科/エビネ属。
小笠原諸島、屋久島以南の琉球列島の常緑広葉樹の林下に見られる多年草。
高さ60cm程度の花茎を伸ばし、白色またはまたは象牙色の花を付け、唇弁の基部中央に、赤色の隆起した丸い襞の塊を付ける。
名前の由来:白い花の赤い部分をタンチョウヅルの頭部の赤色部に見立てこの名が付いた。
花期7~8月。
(新宿御苑)
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カサブランカ

2009-07-25 01:12:20 | 山野草
数日前に取り上げた白いユリはカサブランカで、れっきとしたユリ科の品種であることがわかり、再度登場することになった。
日本などを原産地とし、ヤマユリ(山百合)とカノコユリ(鹿の子百合)等を交配して育種された。
テッポウユリ(鉄砲百合)やヤマユリと同じように連作に弱いので、植え替えも重要のようである。純白の大輪の花を咲かせ「ユリの女王」と言われ、結婚式の際のブーケや贈り物の花束として喜ばれる。


(ふたたび登場のカサブランカ)

ユリ科/ユリ属。
日本のヤマユリを原種とするユリ科の多年草でオリエンタルハイブリッドの一種。
花弁は芳香があり、純白で大輪の花を咲かせる。
名前の由来:オランダの育種家が Casa Blanca (カーサ=家 ブランカ=白)と命名した。
花期7~8月。
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部分日食と異変

2009-07-23 00:16:11 | できごと

46年ぶりに日本で見られる皆既日食への関心が高く、鹿児島県のトカラ列島などを中心に、熱心な個人の観察ツアーなどで賑わっていた。あいにく天候に恵まれず、ほとんどの島で、皆既日食は観察することができなかったようである。でも急激に周りが暗くなる現象を直に体験し、参加者は興奮気味であった。
しからば関東地方ではどうだったかといえば、嘘のような話であるが、最大にかける時刻に、我が家の上空で、左上が残った部分日食が観察された。
雲越しであるのが幸いし、肉眼で輪郭がはっきりと観察でき、周りからは子供達の歓声があがった。都心でも渋谷などで見えたようで、こことは逆の右上の残った画像であった。
昔から皆既日食では、動物の特異な行動が報告されているが、周りで犬が激しくほえていたのは偶然であろう。どこかに異変がないかと家の周りを探したが、バイカウツギ(梅花空木)の狂い咲きくらいしか、身近に変ったことはなかった。


(部分日食の異変?はバイカウツギの開花)

 
(自宅から見えた部分日食と、今回の皆既日食)

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ハンゲショウ

2009-07-22 01:18:58 | 山野草
きょうは46年ぶりとなる皆既日食が、鹿児島県のトカラ列島などで見られる。
特に長い時間太陽が隠れることで、悪石島の人気が高く、島の人口の3倍もの人が押しかけているようである。東京では75%が欠けるというが、残念ながら厚い雲の中のようである。次回は26年後の2035年とのことである。
先日の大河ドラマで、八王子城の陥落はあったが、少しもの足りなかった。この天地人のロゴが、皆既日食をバックにしているとは、今まで気づかないでいた。朝起きて太陽が雲の中なら、庭のハンゲショウ(半夏生、半化粧)でも見ることにしよう。


(葉の付け根部分から白くなってきた)

 
(天地人のロゴの背後は皆既日食か?)

半夏生、半化粧/ドクダミ科/ハンゲショウ属。
湿りけのある場所を好む多年草。別名カタシログサ。
開花期になると葉の付け根の方向から白く変化する。
名前の由来:半夏生(夏至から11日目)のころ咲く、半分化粧するの両説がある。
花期:6~8月。
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海の日とシラサギカヤツリ

2009-07-21 00:17:44 | 四季
夏の3連休は、暑さで弱った身体を休める面からも、大いに結構なことである。でも最後の日のきのうの祝日は、まだ名前があまり定着していない。国民の祝日で、「海の日」である。
定着しないのは、毎年7月の第3月曜日で、日が固定されていないことと、制定したのが平成8年で、まだ10年しか経っていない祝日であるからだろう。
国民の祝日に関する法律では、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国家日本の繁栄を願う」として制定された。
由来は、明治9年(1876年)7月20日、明治天皇が東北巡幸の帰途、明治丸で函館をから横浜に帰着されたことに因む。そして昭和16年(1941年)に、7月20日を「海の記念日」と定めた。
国民の祝日に昇格する平成8年は、海の記念日の制定から55年後のことである。

夏の海辺には30年近くも行っていない。当時はカメラで海岸風景も自由に撮れたし、うるさくいう人もいなかった。今はカメラを持ち歩くことも厳禁である。それなら水の流れているところで、シラサギカヤツリ(白鷺蚊帳釣)でも撮っている方が余程良い。


(涼しげな水辺のシラサギカヤツリ)



(六本木・檜町公園)
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