高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

バショウ

2009-08-31 13:33:28 | 山野草
台風11号が関東地方に近づいているが、昨日の衆議院選挙の結果は、民主党の圧勝であった。民主党は480議席の308議席を獲得した。これほど劇的な政権変動を起こすのは、日本の議会政治が始まって依頼のことであろう。

さて、東京都薬用植物園でバショウ(芭蕉)の花が咲いていた。この大きな植物を見た時は、これはバナナと思ったが、名札に書かれた文字はバショウである。
昨年、峰の薬師の登り口に同じ植物がたくさん群生していて、エビツな果実が生っていたが、バナナも屋外で育てると、整った形には熟さないものと、勝手に判断していた。
きのう選挙の前に車で確認に出かけたのだが、今年も手の届くところに花が待っていてくれた。芭蕉布、松尾芭蕉、水芭蕉などの語源となり、シーボルトが「ムサ・バショウ」(ムサはバナナの仲間)の学名で発表した。英国ではジャパニーズ・バナナと呼ぶようである。

 
(バショウの群生地)      (昨年10月の果実)

芭蕉/バショウ科/バショウ属。
中国原産のバショウ科の大型多年草。
葉は長さが2mにもなる長楕円で長柄を持ち支脈に沿って裂け易い。大きな花穂を出し、黄色の花を付ける。
名前の由来:中国名とする説もあるようだが不明。
花期:7~9月。
(相模原市津久井湖畔)
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イヌトウバナ

2009-08-30 10:38:49 | 山野草

 

犬塔花/シソ科/トウバナ属。
山の木陰に生えるシソ科の多年草。
葉は狭卵形から卵形で鋸歯があり、両面にまばらに毛が生える。枝先の花穂に白色でやや淡紫色を帯びた唇形花を層状に付ける。
名前の由来:犬に似て毛が多く、花穂の形が塔に似ていることからこの名が付いた。
花期:7~9月。
(高尾山)
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ヤマモミジ

2009-08-30 00:06:48 | 樹木
きょうは衆議院選挙の日である。日本の政治に君臨してきた自民党が、もしかして下野するかも知れない、歴史的な一日が始まろうとしている。
麻生総理が景気は上向いていると演説をしているが、数日前の発表では、完全失業率は5.7%と過去最悪の数値となった。首相の言葉を信ずるか、それとも民主党に委ねてみるか、国民の一票にかかっている。
選挙の日を前に、「憲政の神様」尾崎行雄(咢堂)の、手植えのヤマモミジ(山紅葉)と石碑を訪れた。
    私の身は祈らねど古里の 峰の薬師にわれもぬかずく (咢堂)

自民党の政権なら、選挙日の朝をさければよいのに、今朝の新聞に財務省が国の借金を860兆円と発表した。過去最高を更新し、国民一人当たりでは約450万円で、前回発表(3月末)から約14兆円増加している。
我が選挙区では自民の前職が、民主党の財源の曖昧さを厳しく指摘している。自民党は借金も財源ということで、納得するしかないのであろうが、子孫にこれ以上のつけを残してはならない。(咢堂の句の後は朝に追記)


(尾崎行雄が植えたヤマモミジ、木の右下に石碑が見える)

 
(尾崎咢堂の碑)       (姿三四郎の碑)

山紅葉/カエデ科/カエデ属。
主に日本海側の山地に自生する落葉高木。
イロハモミジに似ているが、葉が大きく、7~9裂し、裂片は狭卵形から広披針形で先が尖り、縁に重鋸歯がある。春先に新枝の先に紅色の小花が咲く。秋に美しく紅葉する。
花期:4~5月。
(相模原市峰の薬師)
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ナツズイセン

2009-08-29 00:44:51 | 山野草
地下から直接茎が伸び、先端に淡い紅紫色の花を咲かせる。地下から茎だけ出る様子がヒガンバナ(彼岸花)にも似ているが、花の形はキツネノカミソリ(狐の剃刀)を思わせ、花に関してはスイセン(水仙)とはかなり異なる。
画像は近くの民家の庭先で撮ったものであるが、人里近くでは野生化しているものも見られる。あと3日で9月であるが、夏のうちにこの花を載せておくことにする。

夏水仙/ヒガンバナ科/ヒガンバナ属。
中国原産で観賞用に植栽されるが、野生化もしている球根植物。別名リコリス。
スイセンに似た葉を伸ばし、夏前に葉は枯れるが、花茎が伸び先端に淡紅色のらっぱ形の花数個付ける。
名前の由来:スイセンに似た葉を出し、夏に花が咲くことからこの名が付いた。
花期:7~8月。
(多摩丘陵)
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ハダカホオズキ

2009-08-28 06:28:54 | 山野草
高尾に生えているほとんどのホオズキ(酸漿)の仲間は見つけたが、ハダカホオズキ(裸酸漿)の花だけはまだ撮っていない。昨日は、南高尾で「ハダカ、裸」とつぶやきながら小さな花を探した。
この付近は数年前まではアケボノソウ(曙草)で賑わったが、大雨によるがけ崩れで植生が変わった。そんなことからハイキングの人気コースから外れ、歩いている人もはとんどなく、独り言をつぶやいても変質者にはされない。例え会っても、カメラを下げて「ハダカを見ませんでしたか」と聞けば、相手はハダカホオズキと理解してくれる。
道端で数本のハダカホオズキとイガホオズキ(毬酸漿)に出会った。
ハダカホオズキの赤い果実は、すでに撮ったことはあるが、この花がハダカホオズキであることの証明に、晩秋にふたたび訪れることにしよう。

 
(右はストロボで撮影、付け根が少しくびれた実が確認できる)

裸酸漿/ナス科/ハダカホオズキ属。
山地や丘陵地の林縁などに生える多年草。
葉は薄く無毛、葉形は長楕円形で先は尖り、全縁で互生する。下向きに鐘形の淡黄色の5裂した花を付ける。果実は液果で赤く熟す。
名前の由来:花後の萼が果実を包まず、裸であることからこの名が付いた。
花期:8~9月。
(南高尾)
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ミズキンバイ

2009-08-27 09:23:26 | 山野草
花が鮮やかな黄金色で、これなら一昨日のコガネバナ(黄金花)の名でも通りそうである。花の名前は、根を切断した色からなどという、見えない部分から付けるのは止めて欲しいものである。

さて、昔は池や沼、水田で群生していたというが、この黄金色のミズキンバイ(水金梅)は絶滅危惧種になっている。
家庭で鉢植えなどで簡単に育てられ絶滅危惧種は、今後も見られるが、水域の埋め立てや除草剤の影響で少なくなったこの種は、家庭で簡単には栽培できず、まさに絶滅の危機に瀕している。

水金梅/アカバナ科/チョウジタデ属。
沼や池の浅水部に生える多年草。
葉は倒披針形で互生し、葉腋から花柄を出し黄色のウメに似た花を1個付ける。
果実はさく果で円柱形。
名前の由来:水中に生え黄金色の花が、キンポウゲ科のキンバイソウ(金梅草)に似ていることからこの名が付いた。
花期:6~9月。
(東京都薬用植物園)
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日本文理が凱旋

2009-08-26 13:19:11 | できごと

今年の高校野球は面白かったと、会う人ごとに言われる。新潟をふるさとに持つものにはこんなに嬉しいことはない。
誰の目からも見ても、圧倒的に強いのは中京大中京高校で、日本文理に勝ち目はない。それと互角に闘い、最後は10-9の2アウト1塁3塁から、痛烈なライナーが3塁手を襲う。
あまりの打球の強さにテレビの映像には写らないし、打者も走る暇もなくバッターボックスに座り込んだ。
勝者に涙、敗者に涙がない、すがすがしい決勝戦であった。


(ゲームセットの瞬間)


(凱旋した日本文理ナインを報道する地元新聞)

翌日、新潟文理高校のナインは新潟県に凱旋した。
今年は新潟県で「ときめき国体」が開催されるが、久しぶりにスポーツで新潟に明るい話題である。
新潟県は推定人口は約239万人で、今年の大河ドラマ「天地人」のふるさとである。
「県の木」は「ユキツバキ(雪椿」で、雪の中でも緑を見せる生命力を持ち、県民性を象徴する木として制定された。小林幸子の歌でも知られている。
「県の花」は「チューリップ」で、切り花出荷量全国1位で、県を代表する花である。


「県の鳥」は「トキ(朱鷺)」で、日本産の最後の朱鷺は平成15年に亡くなったが、中国から贈られたトキの繁殖に成功し、野生復帰を目指している。
さらにもう一つ「県の草花」がある。これは平成20年に新潟の環境を守るシンボルとして、「ユキワリソウ(雪割草)」が制定された。

そして知名度はイマイチであるが「県の歌」がある。甲子園で長野日大と観客は、誇らしげに「信濃の国」を歌っていた。新潟県人で県の歌を歌えるのは少数派である。
私はもちろん歌える。選挙が近いが最後が「民主の新潟県」となっている。

  「県民歌」 作詞:高下玉衛:作曲明本京静 

  世紀明けゆく西北の 山河新たに旭(ひ)は映えて
  県民二百五十万  希望に燃えてこぞり起(た)つ
  ここぞ民主の新潟県

昭和22年の歌であるが、県民は250万人、若干少なくなったが、今でも歌詞を変更することなく通用する。今度は甲子園で聞きたいものである。

 
(県の木はユキツバキ)     (県の草花はユキワリソウ)

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コガネバナ

2009-08-25 06:47:35 | 山野草
昨日は高校野球の決勝の、日本文理高校vs中京高校のテレビ観戦を観た。試合前に大金星に相応しいコガネバナ(黄金花)の下書きをしたつもりが、画像はコガネバナ、記述はキジョラン(鬼女蘭)で、試合開始直前に誤って公開してしまった。
試合後に気付き、あわてて公開を取り消した。
名前からコガネバナは、黄金色の花を想像するが、ご覧の通りの青紫色である。
これが想像とまったく違う強さを見せた、日本文理に相応しく、しかも金星も欲張って期待し準備していた。
10対9で、日本文理が追いかける場面で、一塁、三塁に走者を置いて、痛烈な三塁ライナーでゲームセットとなった。
勝った中京高校は涙、負けた日本文理は笑顔だったのが印象的である。
高校野球の後進県の新潟が、上位に勝ち進む奇跡は、今後ふたたび起こるとは思えない。


(青紫色がコガネバナとは、日本文理の活躍と同じ想定外)

 

黄金花/シソ科/タツナミソウ属。
江戸時代に薬草として中国から渡来し、小石川養生所で栽培されたと伝わる多年草。別名コガネヤナギ(黄金柳)。
葉は対生し、羽状の切れ込みがある。花は穂状花序で青紫色の唇形花を付ける。根から採れる生薬名を黄岑(おうごん)という。
名前の由来:薬用に利用される根の断面が鮮やかな黄色であることからこの名が付いた。
花期7~8月。
(東京都薬用植物園)
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マルバハッカ

2009-08-24 00:02:33 | 山野草
ハッカの仲間も種類が多いが、自宅の庭に生えているのは、ハッカ(薄荷)と葉が丸いマルバハッカ(丸葉薄荷)である。シソも葉の形などで多くの種類に分類されているようである。
東京都薬用植物園で、マルバハッカの花を撮っていたら、蝶が止まってくれた。

 
(下の画像は東京都薬用植物園で)

丸葉薄荷/シソ科/ハッカ属。
ヨーロッパ原産の帰化植物。別名アップルミント。
茎と葉裏には柔らかな綿毛が密生し、茎の先端に白色または薄いピンクの花を咲かせる。
名前の由来:丸い葉を持つハッカからこの名が付いた。
花期:7~10月。
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ソクズ

2009-08-23 00:23:56 | 山野草
近くの川べりにたくさん生えているが、名前がわからなかった。びっしり付いている白い花の中に、ところどころに黄色の壷状のものが付いている。
この特徴から調べたら、スイカズラ科のソクズ(蒴藿)とわかった。壷状のものは、これに蜜を貯めて昆虫を呼び寄せるようで、花以外に蜜を貯めるとは変わった植物である。
ここまで書きかけて、東京都薬用植物園に行ったら、何と同じ花が咲いていて、白い花の株と、オレンジ色の果実の株が混在していた。
自宅の近くの川にあるものは、まだ花の状態であるから、これから身近で経過観察ができる。


(つぼ型の腺体にアリが集まってる)

 
(自宅の近くの川べりは今は開花中)

 
(都立薬用植物園では開花の株に混ざり、オレンジ色の果実もある)

蒴藿、曽久豆/スイカズラ科/ニワトコ属。
山野の草地や湿地などに生える多年草。別名クサニワトコ(草接骨木)。
葉は奇数羽状複葉で対生し、托葉がある。白く小さな五弁花をびっしりと付け、所々に黄色いつぼ型の腺体が付き、ここに蜜が貯め昆虫を呼び寄せる。果実は球形でオレンジ色に熟す。
名前の由来:平安時代にソクドウの古名があり、ソクドウから転訛して、ソクズの名になったという説などがある。
花期:7~9月。
(多摩丘陵、都立薬用植物園)
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