高尾山などの「寅太の山野草」

中越地震で被災した小千谷市と長岡市にある戊辰史跡の復興を応援しています。
山野草を中心にしたブログです。

ポポー

2008-09-30 00:32:38 | 樹木
千葉の親戚の家に行ってきた。山から離れた平地だが、自然林はかなり残っている。
ポポー、ムベ(郁子)ヤマボウシ(山法師)など、民家の庭先で見た果実であるが、いずれも口にしたことはない。
ヤマボウシの果実は500円玉くらいでかなり大きく、しかもたくさんなっているので、自宅付近の樹木とは品種が違うのだろうか。
ポポーは見るのも聞くのも初めての植物で、ホウノキのような大きな葉を持つ木に、アケビ(木通、通草)に似た果実がたくさん付いている。
名前を尋ねると聞きなれないポポーで、匂いで好き嫌いがあるが、いくらでも持って行きなさいとのこと。
数個もらって食べたが、柔らかく美味しい。
みなさんは、この3つの果実で食べたものはありますか。

 
  (ムベ)            (ヤマボウシ) 

バンレイシ科/アシミナ属。
北米東部原産の落葉性高木で明治30年頃に珍果として日本に渡来した。別名ポポーノキ、アケビガキ。
葉は披針形で互生し長さ15~30cm。葉の展開する前に暗褐色の花を付ける。
アケビに似た形の果実を付け、果肉はクリーム色で柔らかく甘い。
独特の香りがすることで好き嫌いがあるようである。
名前の由来:米国でpawpawでそのままポポーになった。
花期:3~5月。
(千葉県野田市)
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ウド

2008-09-29 00:20:52 | 山野草

代表的な山菜であるウド(独活)は、長岡の近くの山ではたくさん生えているが、多摩丘陵ではあまり見かけない。
先日、近くの丘陵地を歩いていたら、初めてウドを見つけた。
立川を中心とした多摩地方では、地下の暗闇の中で栽培し茎の真っ白なウドが特産品である。
昔からあることわざで「ウドの大木」は、大きくて役に立たないことをいうが、ウドは木ではなく草の仲間である。

 

独活/ウコギ科/タラノキ属。
山地に生える多年草。
茎には毛が多く高さが1.5mほどにもなり、葉は長柄がある2回羽状複葉で互生する。
小葉は卵形で鋸歯がある。茎の上部で分枝し球状の散形花序を円錐状に付ける。
名前の由来:茎が中空の「うつろ」からとか、土中にあるものを食用とするのでウズ(埋)からでたなどの諸説がある。
花期8~9月。
(多摩丘陵)
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ツルマメ

2008-09-28 06:08:52 | 山野草

 

蔓豆/マメ科/ダイズ属。
野原や道ばたなどに生える蔓性の一年草。
茎には下向きの粗い毛がある。葉は3小葉からなり、両面とも毛があり、小葉は狭卵形~披針形。花は淡紅紫色で長さ5~8mm、葉腋に3~4個ずつ付く。豆果は長さ2~3mmで淡褐色の毛が密生する。
名前の由来:蔓性の豆からこの名が付いた。
花期:8~9月。
(多摩丘陵)
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ママコノシリヌグイ

2008-09-27 00:15:20 | 山野草
ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)とは、何とも恐ろしい名前を付けたものである。
子供の頃には、親に近くにある川の上流から流れてきたと言われたが、こんな恐ろしい経験をしなかったから継子ではない。
広辞苑では継子は「親子の血のつながりのない、実子でない子」とある。

この画像を撮る時にも、茎や葉の裏の逆さに生えた鋭い刺で、ずいぶん痛い思いをした。
世の中には実子以上に大切にされる継子も多いと思うが、ここは継子でなかったことと、水洗トイレの普及に素直に感謝しよう。

 

継子の尻拭い/タデ科/イヌタデ属。
湿り気のある林縁や道端などに生える蔓性の一年草。別名トゲソバ(棘蕎麦)。
茎や葉柄に逆向きの鋭い棘があり、柄のある三角形の葉が互生し、円形の托葉がある。
枝分かれした茎の先端に、淡紅色の小花を短穂状に付ける。
名前の由来:茎、葉柄、葉の裏に棘があり、継子(ままこ)のおしりを拭いていじめるという意味からこの名が付いた。
花期:6~10月。
(多摩丘陵)
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タイワンホトトギス

2008-09-26 00:29:47 | 山野草
先日、友人のブログで、JAの園芸センターがムラサキシキブ(紫式部)の表示をしてコムラサキ(小紫)を販売していたのが話題になった。
ホトトギスも同じようなもので、園芸店などでホトトギスの表示で売られているものは、タイワンホトトギス(台湾杜鵑)かその雑種が多い。
本来のホトトギスは葉腋に1~3個ずつ咲かせる程度で、上部で枝分かれしてたくさんの花を咲かせることはない。
わが家ではホトトギス類は鉢植えにしているが、このタイワンホトトギスだけは地植えで、毎年間引いているが、地下茎で繁殖し花をいっぱい咲かせてくれる。

台湾杜鵑/ユリ科/ホトトギス属。
台湾や西表島原産のユリ科の多年草。
茎の頂部で枝分かれし、花被片が淡紅色で赤紫色の斑点の付いた花をたくさん付ける。
花期8~10月。
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初秋の日影沢

2008-09-25 10:15:02 | 四季

8月末の豪雨で、高尾山の登山道はかなりの被害を受けた。
ケーブルカーと稲荷山登山路は確保されているようであるが、肝心の1号路と6号路は通行止めと聞いている。
彼岸の中日を利用して、旧甲州街道をバスで裏高尾に向い、日影で下車してバス停から日影沢林道を進み、安全を考えきょうは中間点で引き返すことにした。
小仏城山方面から下山してくるハイカーとすれ違っているので、高尾山に縦走することは可能とみた。
今は林道沿いにたくさんの花が咲き、花を見るには良い季節のようである。
残念だったのはサラシナショウマ(晒菜升麻)が開花してなかったことで、花穂はかなり大きくなっていたが1週間ほど早かった。


(シモバシラ)

  
(ツルニンジン)         (ジャコウソウ)

  
(ツリフネソウとキツリフネ)    (ゲンノショウコ)    

  
(アズマヤマアザミ)         (メナモミ)           

 
  (ヤマゼリ)           (タマアジサイ)

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ツノゴマ

2008-09-24 00:53:55 | 山野草
ややうつむきかげんに可愛い花だと思うが、見かけによらず別名は「悪魔の爪」や「旅人泣かせ」というから恐ろしい。
世の中に怖い顔をしてその通り恐い人はいるが、可愛い顔をして恐い人は始末に困る。
花後にできる実が錨のように反り返り、接触した人や動物を傷つけるのだそうである。
また可愛い花は恐ろしい食虫植物の仲間と聞く。でも若い実はピクルスにして食べると言うから、一番の悪魔は人間であろう。

角胡麻/ツノゴマ科/ツノゴマ属。
北米南部、メキシコ山野の原産の一年草。別名タビビトナカセ(旅人泣かせ)、アクマノツメ(悪魔の爪)。
総状花序を出し乳白色または淡紫色の花を付ける。果実は長さ10~20cmでかぎ状の爪を持つ。
名前の由来:花が胡麻の花に似て、花後に角(つの)状の実ができるところからこの名がついた。
花期7~9月。
(都立薬用植物園)
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トワダアシ

2008-09-23 00:22:26 | 山野草
イネ科で美しさを競うのは、ウラハグサ(裏葉草)とこのトワダアシ(十和田葦)と思っている。
トワダアシは十和田湖の近辺に生えているので、このような名前が付いたと思っていたが、クサヨシ(草蘆)の 変種(園芸種?)のようである。
一年中葉を伸ばしているが、特に夏場には清涼感があってよい。

十和田葦/イネ科/クサヨシ属。
湿地に群生する多年草。クサヨシ(草蘆)の一種。
白の縦縞斑が入って冬場になるとやや赤みを帯びる。
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ゴジカ

2008-09-22 09:26:54 | 山野草
ゴジカの漢字は五時花ではなく午時花で、昼ごろに開花し1日でしぼむ花である。
江戸時代に薬用植物または観賞植物として日本へ渡来した。



午時花/アオギリ科/アオギリ属。
インドから東南アジアの熱帯地方を原産地とする多年草で、日本では春蒔き一年草として扱う。
茎は直立し、葉は広披針形で鋸歯があり細長くて互生する。葉腋から赤い花を付け、果実はさく果である。
名前の由来:昼ごろ開いて1日でしぼむのでこの名が付いた。
花期7~10月。
(東京都薬用植物園)
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オケラ

2008-09-21 07:15:23 | 山野草
いつもの年は、鉢植えのオケラ(朮)は夏の暑さにやられ、思ったような花が咲いてくれない。
今年は少し直射日光を避けたのが良かったのか葉も黄色に変わらなかった。
オケラの隣にはヤマラッキョウの蕾も出てきたので、1ヵ月後の作品展示会には出展できるかも知れない。
植物は自生地の状態が一番で、富士山麓のオケラのようにはなかなか育たない。


(オケラの雄花か中性花)

 
(右はオケラの雌花)

朮/キク科/オケラ属。
山地の木陰に生えるキク科の多年草。雌雄異株。
茎は細くて硬く高さ20~80cmで直立、葉は硬く縁に鋸歯がある。
花を包む魚の骨のような苞がありドライフラワーにも使われる。
名前の由来:万葉時代のウケラがオケラに転じたようであるが、ウケラは葉が蓑(みの)、花が漁具の筌(うけ)に似ていることから名が付いたとする説がある。
花期:9~10月。
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