オウギカズラ(扇葛)は裏高尾で見つかると必ず群生している。キランソウ(金瘡小草)の仲間だが、キランソウの別名のジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)のようには地面を広がらず、真っ直ぐに立ち上がっている。シソ科の仲間では大きな花である。走行枝を出して横に広がるのは、これからのことであろう。
裏高尾では春の花が一段落したので、オウギカズラにもいろいろな昆虫が寄ってくる。大きなハチはクババチであるが、オニヤンマに似た模様のトンボは、大きさがオニヤンマよりかなり小さい。この黒と黄色の縞模様のトンボには、ムカシトンボなどもいるのでこの仲間であろうか。
明日から恒例の長岡の行事に出かけるが、そんなことからすこしあわてたようで、昨年にオウギカズラはすでにとり上げていた。しばらくお休みしますが、何を土産に戻ってこれるでしょうか。
山地の木陰に生える多年草。
葉は心形で粗い鋸歯があり対生する。茎の上部の葉腋に数個の白から淡紫色の唇形花を付ける。根元の節から走出枝をだして広がる。
名前の由来:走行枝を出し、葉の形が似ていることからこの名が付いた。
花期4~5月。
(裏高尾)