Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

国営、民営と独占体制

2014年02月24日 | 経済

今年のゴールデンウィークに入る直前発で、夫と欧州旅行に行こうという話、昨年末くらいからしていたのですが、お正月明けから夫が2月の中旬まで出張。結局休暇をとる許可申請もできなければ、細かいプランも立てられない(最初の到着地はパリかフランクフルトにし、飛行機でイタリアに飛ぶことを考えていました。)、ということで、航空券もホテルも抑えらえずにきました。

そして、予定の出発日ではANAJALも直行便の値段は今ではもう跳ね上がり、あきらめムード。

(日系の航空会社にこだわらず、外国の航空会社を使えばまだ安いものはあるのですが、ルフトハンザとアリタリアの国際線はあまり乗り心地が良かった記憶がなく、エールフランスはロンドン・パリ間と、パリ・フィレンツェ間しか使ったことがないので、未知数で使いたくない。

もちろん、1度や2度乗ったくらいで、航空会社の良し悪しは決められないとはわかっているのですが・・・。)

夫は日程を後半にずらすなりしても行く気があるようですが、私は先週ANAで不愉快な体験をした直後なので、今回は見送りにする方向です。(10年来ANAのマイレージをためている夫はANAを希望しています。)

まあ、私たちのようにエコノミーで旅行をする客が旅行を取りやめたとしても、ANAは痛くもかゆくもないでしょうし、いくらANAが嫌でも、利便性(フランクフルト経由ルフトハンザ便で移動の場合は、ターミナルが違うJALは不便。)を考えて使わざるを得ないこともある・・腹ただしいことに。

前に誰かが「『国営』か『民営』が問題ではなくて、『独占体制』が問題」というようなことを書いていたのを読んだことがあります。

もちろん、JALやその他の航空会社がある限り、ANAは独占企業とはいえないのですが、フランクフルトのターミナル1を使う直行便がある日本の航空会社はANAだけで、他のものは選べない。

顧客を馬鹿にした態度をとられても、ボーイング787型に乗りたくなくても、そういう意味では選択肢がないわけです。

ANAは最初から民営ですが、こういう独占的体質、まだ国営だったら諦めがついたんじゃないかって思いますが、どうでしょう。

といいつつ、「国営=サービスが悪い」「民営=サービスが良い」というのも、実は思い込みというというのもわかっているんですが。 

さて、国営と民営といえば、郵便局。 

ニューズウィークに載っていたコリン・ジョイス氏のコラムを貼り付けます。

 

ニューズウィーク 201427 

郵政民営化で届かなくなった手紙 

By コリン・ジョイス

http://www.newsweekjapan.jp/joyce/2014/02/post-75.php

 

 僕はその月曜日を、不安と苛立ちが入り混じった気分で過ごした。金曜日に届くはずだった銀行からの重要な書類が、金曜日にも土曜日も届かなかったからだ。

 

 週末の間はあえて、この件について考え過ぎないようにしていた。月曜に届けば間に合うから大丈夫......。でも、その郵便物は月曜日になっても配達されなかった。

 

 こうなると、その先に待ち受けるまずい状況について考えざるを得ない。僕はまず、現状を確認するためにいくつか電話をかけた。書類にはある個人情報が含まれており、それが届かないと銀行口座の情報をリセットしなければならなくなる。その手続きには1週間ほどかかるうえに、パスワード変更も必要だ。そのうえ、僕は重要な支払い期限に間に合わないせいで、100ポンドの罰金を科せられてしまう......

 

 郵便が滞りなく届くという簡単な話がなぜ、これほどややこしい問題になってしまったのだろう。僕の人生の大半において、郵便とはシンプルなものだった。第一種郵便の場合、イギリス国内のどこのポストであれ、夕方5時までに投函すれば90%以上の確率で翌日に配達される。残りの10%も、その翌日には届く。割安な第二種郵便はたいてい2日必要で、遅くとも3営業日以内には必ず配達されたものだ。

 

 結局、木曜日に第一種郵便で投函された銀行からの手紙が僕の手元に届いたのは火曜日だった。小さな遅れに聞こえるかもしれないが、僕にとってはものすごいストレスだ。しかも悲しいことに、こうしたケースは増え続けている。

 

意図的にサービス水準を引き下げたという見方も

 

 イギリスの経済や国民生活は少なくとも部分的には郵便システムに依存しており、郵便物は4営業日以内に配達されるものという前提の上に成り立っている。だが過去1年間を振り返ると、配達の遅延のせいで予定が狂ったことが何度もある。

 

 僕は以前、DVDの定期レンタルサービスを利用していた。借り出しと返却は郵送で行うのだが、配達が遅れたり到着しなかったりで、結局退会した。郵便局の都合に振り回されるより、リサイクルショップで中古DVDを買うほうが得だと判断したからだ。おかげで新作を見る機会は減ったが、週末に見ようと思っていたDVDが月曜日に届くという困惑を味わうことはなくなった。

 

 イギリスの郵政事業を担ってきたロイヤル・メールが昨年民営化されると、国民はサービスが低下すると予想した。国営時代には国内の全域で、日曜日を除く毎日配達が行われた。だが民営化されたロイヤル・メールはいずれ、地方での配達頻度を減らすなどのコスト削減策を進めるだろう。各地域のセンターまでは毎日配達するが、後は各自がセンターまで取りに来るか、週2回の配達を待つ方式になるかもしれない、と。

 

 実際には、イギリス政府は民営化に移行する前に大胆なコスト削減を進めた。僕の子供時代には、郵便は1日2回届くものだった。1度目は出勤前の早朝に、2度目は午後に。それが今では配達は午前中の1度きり。大半の労働者にとって、「翌日配達」はすでに「翌日の夕方」の意味になってしまっている。

 

 ロイヤル・メールはこの数年、大規模な「合理化」の波に飲み込まれてきた。自動化が進み、より弾力的な勤務形態が導入され、少ない数の大規模な配送センターに業務が統合された(労働者にとってはポストが減り、労働条件が悪化したわけだ)。2年前には、切手代が第一種郵便で30%、第二種郵便で39%も値上がりした。

 

(続きはリンクからどうぞ)

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