Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

”スロー育児”と木の玩具

2013年06月19日 | 友人・知人

先日から来日しているフランス人のJさん(30代。日本の男性と結婚)とSちゃん(2歳半のお嬢さん)は、現在ご主人の実家に滞在中。(当のご主人は留守番)

この義母さんのおうちは昔ながらの和風の家で畳の部屋がほとんど、クーラーはないけど風通しの良い昔ながらの家とのことです。

この、フランスにはない家について、

「畳は大好きです。そして、日本の家はほんとうによく考えられていますね、木や紙などを使って。」

と感心します。

そして、朝早くから庭の梅の実をとって、梅酒を作る準備をしたり、食べ物にあまり関心を払わない孫のSちゃんのために、朝からおにぎりを用意してくれたりする(とはいえ、魚や肉を食べてくれないSちゃん、おにぎりの中の鮭を発見してしまうと、もう食べません。)、働きものでやさしいお義母さんのことを話すときは、本当にうれしそう。

そして、先日2人にあったとき、Sちゃんのために持ってきた小さな玩具は、Jさんのご主人が小さいときに遊んでいた木でできたミニーマウス(レトロ調)。そして、バザーで買ったというこれまたレトロ調の玩具 - 「Sちゃんのものは、中古のものをよく買います。木の玩具は良いです」と言うJさん。

これらの木のミニーマウス、狸さん、木馬は、いまどきの玩具のようにおしゃれでもないし、音がでたりもしません。狸の玩具にいたっては、目鼻も描かれておらず、手足をゴムでつないだものですが、Sちゃんがこれらをこよなく愛しているのがわかります。

一時期、映画の影響で、昭和30年代、40年代の生活様式が流行ったことがありましたが、Jさんと話していると、自分が子どもだったときにタイムスリップをしたような気になります。

家や生活の話もですが、とくに玩具の話。

日本の玩具に関しては、もう私が小さかったころにはすでに塩化ビニール製・プラスチックの玩具などが主流になりつつあり、ブリキや木といった素朴な玩具は姿を消しつつありました。が、それでも1~3歳の子ども向けの玩具は木でできたものが定番だったのではないでしょうか。

積み木、ひらがなと絵を片面ずつ書いた札、カタカタ(伝い歩きをする頃の手押し車のようなもの)、子供向け楽器等々。

そして、キャラクターグッズ(まあ、ミニーマウスもそうではありますが・・・)は当時もあったとはいえ、今みたいに何でもかんでもではありませんでした。

私の息子が小さいとき、私も最初は理想として素朴な玩具、木で出来た玩具を与えたいと思っていましたが、それらが手に入りづらく、あっても高価。

積み木はプラスチック製、カタカタ代わりに塩化ビニール製車型手押し車となり・・・いくつか木の玩具は買い与えたとはいえ、もらい物もプラスチック・塩ビ系、キャラクターグッズ。いつのまにか理想は消え去っていました。

フランスでも(田舎を除いては)住居や生活様式は年々変わっていっているとは思いますが、子育てに関しては、Jさんのように“スロー育児”を実践する人は、日本と違って多いのではないでしょうか。

(彼女はSちゃんにあまりTVを見せず、自然や動物に触れさせることを優先しています。本の読み聞かせにもたくさん時間をとっています。)

木の玩具・・・せめてこれ、日本でブームにならないでしょうか、ね。

積み木の類から、大人も遊べ、インテリアにもなりそうなものまで。木の玩具バザーもあったら喜ぶ人もいることでしょう。

(上野の下町風俗博物館の2階で、昔の喫茶店にあった木の玩具などが展示されています。)

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