力を持ったマイノリティ-クエーカー教徒とロックフェラー 追記 - Various Topics 2 (goo.ne.jp)
で紹介させていただいたウエブサイトからまた引用させてもらいます。
最新日本政財界地図(14)クエーカーと資本主義 (asahi-net.or.jp)
YS/2004.09.09
最新日本政財界地図(14)クエーカーと資本主義
(前略)
近代の英国経済史におけるクエーカーの果たした役割は、古くから英国本国のみならず、日本でも注目されてきた。日本でも優れた著作が残されており、「近代英国実業家たちの世界 資本主義とクエイカー派」(山本通著、同文舘出版)を紹介したい。山本通はクエーカーをクエイカーと表記しているので、そのまま引用する。
トーマス・S・アシュトンは、「18世紀の初期の数十年間においてもっとも数多く、また、たしかにもっとも成功し、進歩的であった製鉄業主のグループは、クエイカーによって形成されたグループであった。実際、製鉄業の初期の歴史におけるより重要な諸章は、 近代の英国経済史におけるクエーカーの果たした役割は、古くから英国本国のみならず、日本でも注目されてきた。日本でも優れた著作が残されており、「近代英国実業家たちの世界 資本主義とクエイカー派」(山本通著、同文舘出版)を紹介したい。山本通はクエーカーをクエイカーと表記しているので、そのまま引用する。
(中略)
製鉄業のみならず、初期の鉄道業においてもクエーカーの活躍が著しく、世界最初の鉄道といわれるストックトン=ダーリントン間鉄道の性格について詳細な分析を行った湯沢威は、この鉄道の「当初の株式払い込み金と借入を合計した総資金の70%弱が、クエイカーからの拠出によるものだった(P150)」ことを指摘している。
さらに銀行業でのクエーカーの重要性についても神武庸四郎が次のように指摘している。「産業革命期のイギリスでは、銀行家が工業企業を兼営したり、出資者として資本参加する事例が数多く見出せる。この傾向は、醸造業や製鉄業において、特に顕著である。しかもこうした人的な融合関係にとって特徴的なことは、クエイカー教徒相互の結びつきという様相をはっきりと示している点である。
バーミンガムのロイズ家はクエイカーの家系であり、18世紀後半には銀行業とともに製鉄業を営んでいた。また自らもクエイカーの血を継承したバークリー家は、銀行業務の拡張過程においてスミス、トリットン、ガーニーなどのクエイカーの家系を包みこみながら、1896年におけるバークリー銀行設立の中核となっている。(P150、151)」
ここに登場するロイズ家が設立したロイズ銀行は現在のロイズTSB、バークリー銀行は日本では一般的にバークレイズと訳されている。ロイズTSB(英国4位)もバークレイズ(英国3位)も名門中の名門として知られ、特にバークレイズは時価総額で世界ランキング10位に位置付けられている。現在の英国金融界の「ビッグ4」と呼ばれる内の2行の原点は「クエーカー銀行」だったのである。
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参考:
ユダヤ人とクエーカー教徒、ビジネスマンたちのネットワーク(メモ) - Various Topics 2 (goo.ne.jp)