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地震を予告できなかった専門家に責任を問うイタリア

2011年11月06日 | 海外ニュース・できごと

イタリアの記事を調べていたときに、偶然CNNの以下の記事を見つけました。

CNN 2011921

『地震を予告できなかった科学者ら7人の裁判始まる イタリア 

http://www.cnn.co.jp/world/30004033.html

ローマ(CNN) イタリア中部ラクイラで2009年4月に300人以上の死者を出した地震を予知できなかったとして、科学者ら7人が過失致死罪に問われている裁判の初公判が20日、ラクイラの裁判所で開かれた。

起訴されているのは災害などの危険性を検討する委員会のメンバーで、6人が国立地球物理学火山学研究所の専門家、1人は防災当局職員。検察は、同委員会が地震の危険性について「不正確、不完全で一貫性のない」情報を出していたことが被害拡大につながったと主張している。ライクラ市当局は5000万ユーロ(約52億円)の補償を求めている。

初公判には委員会の副委員長1人だけが出廷した。同委員会は09年3月、ラクイラで群発地震が続くなかで会合を開いたが、委員らは閉会後、心配なしとするコメントを発表した。副委員長は地元テレビ局とのインタビューで、群発地震によりエネルギーが小刻みに放出されるのはある意味で良いことだとも話した。最後に記者が「ところでワインでも飲みに行きましょうか」と声をかけると「もちろんだ」と答えていた。

ラクイラではその6日後、マグニチュード(M)6.3の地震が起きた。ある住民はCNNに「だれも警告してくれなかった。避難計画があれば命が救えたはずなのに」と話し、被告らに重大な責任があるとの見方を示した。

一方、弁護側は「地震予知は不可能」との立場を主張する。専門家らの間では、裁判の行方を懸念する声も上がっている。米科学振興協会(AAAS)は昨年6月、ナポリターノ大統領への書簡で「近いうちに地震が起きるという確かな警告を出すのは不可能だった」と指摘し、科学者らが起訴されたことへの憂慮を表明した。

次回公判は10月1日に予定されている。 

Dailymail920日の記事:

http://www.dailymail.co.uk/news/article-1391653/Italys-seismologist-tried-manslaughter-failing-predict-earthquake.html )

この記事を読んだ時、「イタリアは一体どういう国なの!?」と呆れただけでしたが、すぐ、知人のイタリア人男性Vさんが、なんとかという国立の火山研究所の代表者の秘書(private secretary)をしている話をしてたことを思い出しました。

そして「もしや」と思い、昔のメールを探してみたところ、やはりこの研究所は彼が書いてきた機関で、そしてその代表者の方は現在起訴されている方。

そういうことで、ちょっと野次馬根性が入ってしまいましたが、Vさんに遅らばせながら、お見舞いメールを送りました。

「起訴の内容があまりに理不尽なことに驚いている」と書き添えて。

この研究所や専門家たち-起訴の内容が、たとえば「無駄な研究名目でお金を流用した」というようなことなら、それは仕方がないかもしれませんが、今回のように「地震を予告できなくて起訴された」としたら、まあ、地震学に関わらず、経済学でもなんでも起訴されることになると思います。

地震で亡くなった人についての責任を、彼ら地震学者に押し付けるつもりでしょうか。

※Vさんから、この研究所の代表が退任させられ、後任者がもう着任しているという報告がありました。当然Vさんはこの馬鹿馬鹿しい出来事について憤慨しています。(11/7)

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