ジョー・ライト『プライドと偏見』は、娘二人が玉の輿に乗るというお話。
母親が「娘が美人でよかった」ともらす。
ほんと美人は得だ。
キーラ・ナイトレイ扮する次女は、思ったことをズケズケと言う女である。
ま、映画だから、それもほほえましく見ているわけだが、こういう一言多い女と結婚したら大変だと思う。
「二人は結婚して幸せに暮らしましたとさ」で終わるおとぎ話、本当に二人は幸せになったのだろうか。
シンデレラがサラ金の借金で首が回らなくなったとか、白雪姫がよその王子と不倫したとか、十分ありうる。
「続・プライドと偏見」がもしあれば、当然のことながら夫婦の危機が中心となることだろう。
ロマン・ポランスキー『オリバー・ツイスト』は、孤児のオリバーが幸せになるというお話。
多くの人がオリバーのためになぜか一生懸命につくす。
オリバーを救おうとして殺される人もいるぐらいだ。
なぜならばオリバーがかわいい顔をしているからである。
どちらもいい映画なのだが、美形であるがゆえに幸せになるという物語なわけで、ブ男は一生不幸に生きなければならないということだろうかと、いささかひがんでしまいました。