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ある日突然捨てられる会社・ユニクロ・マック第4回

ある日突然捨てられる会社

ユニクロ・マック

一瞬で失う消費者からの信頼

冒頭のユニクロ郊外店の店長が言う。

『売り上げが振るわないと本部に人件費を減らされます、そうするとバイトの数や時間を減らさざるを得なくなる。平日昼間の人員を極端に減らしましたし、朝の品出しの時だけ来てもらい、数時間で帰ってもらうバイトもいます。

 当然思う様に稼げなくなったバイトはやめていく。その結果、社員の負担が増え、掃除や接客がおろそかになる。店から活気が失われていくのが手に取るようにわかります。

大ブームを起した商品のマイナーチェンジを繰り返し、似たようなものを『新商品』として売り出す。

これでは消費者が飽きるばかりか、「この程度でいいんでしょ」とバカにされているような印象さえ抱くだろう。店舗に足を運んでも通り一遍な接客で、清潔感も以前に比べて薄れている。そしてある日ふと、消費者は気付くのである。衣料品を買うのは何もユニクロでなくてもいいじゃないか、と――。

 ユニクロに先んじて消費者に見捨てられ、今も苦境にあえぐ日本マクドナルドホールディングス(以下マック)でも『飽きられる』プロセスは同様だった。

マックは15年12月期決算で、過去最悪となる349億円の巨額赤字を計上。わずか4年前に132億円の過去最高益を叩き出した『リーディングカンパニー』は一瞬で消費者の信頼を失った。

 百年コンサルティング代表の鈴木貴博(完全大吉名←永人)氏が分析する。

『マックは原田泳幸(凶名)前社長時代に、消費者の信頼を失う行動を取ってきました。かつてのコアなお客さんは、ハッピーセットのおもちゃを子供が欲しがる家族連れでした。ところがナゲットに使われている鶏肉の期限切れ問題によって、健康面でミソをつけた、子育て世代が足を向けなくなり、それは今も続いています。そこでマックは値上げによって客単価をあげる戦略を取ります。

すると学生や主婦など安い価格で長時間過ごす客の足を遠のかせることになったのです」

 その結果どの顧客に向かってどんな商品を提供するのかが不鮮明になり、客離れがさらに進んでいく。  続く

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