五靖閣・事評 第３回・夫の考えだけで夫が勝手に命名できるのか

五靖閣事評

第３回

夫の考えだけで、夫が勝手に命名できるのか

弁護士ドットコム投稿５月６日

夫の考えた子供の名前が、ヤンキー漫画に出てきそうなもので困っている。

 

生まれてくる子供の命名に悩んでいる妻の投稿がネット掲示板で話題となった。

◎投稿者の家庭ではもうすぐ第２子が誕生する予定。性別が男と分かってから、夫婦でお互いに名前の候補を出しあったところ、ヤンキーだったわけではないのに、夫の出す案が『デコトラとかヤンキーバイク』に書いてそうな漢字ばかり」なのだという。

夫は自分の案を一歩も譲らない姿勢を見せている様だが、投稿者は夫の考えた名前は避けたいと考えている。

夫が提案した名前を命名することを阻止できるのだろうか？

子の命名について法的ルールはどうなっているのか。浜門俊也弁護士に聞いた。

◎子どもの命名は夫婦共同で行う。

『子供に名を付ける権利（命名権）が誰にあるのかということについては、民法は勿論、戸籍法にも明確な規定はありません。

　ただし、戸籍法５２条１項は、子供が生まれた際、出生の届け出をする義務のあるものを父母と認めています。

　このことから父母が共同で命名して出生の届け出を行うことを当然の前提としている、』と考えられています。続く