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旧作探訪#1『ドニー・ダーコ』

2007-05-09 23:54:30 | 映画(レンタルその他)

レンタルにて、リチャード・ケリー監督(2001年)。
~あと28日6時間42分12秒。目を覚ませ!世界の裏側(リバース)はすぐそこにある!
郊外の町に住む情緒不安定のドニー・ダーコ17歳(ジェイク・ギレンホール)。飛行機のエンジンが家に落ちて以来、彼の前に銀色のウサギが現れる。
ウサギが告げる「28:06:42:12」、転校生の美少女、住人の信奉を得るインチキ自己啓発講師、ホーキング博士の宇宙・時間理論、近所に住む世捨て人の老婆、地下室の扉…。彼をとりまくすべてが「あのこと」を告げている。28日後の世界で彼を待っているのは一体何なのか…。

この年になってエロマンガを必要とする人生ってのはどんなもんでっしゃろ、いやオラやけど…
「現実の世界では決して得られない自己愛の充足」でしょうか。
そして、80年代に送るはずだった、失われた青春をよみがえらせようとする空しいあがき。
この映画も80年代を背景としていて、当時の主にイギリスのややナルシスティックな雰囲気のヒット曲がいくつか使われており、とても妄想度の高い作風。
「The Killing Moon」エコー&ザ・バニーメン
「Head Over Heels」ティアーズ・フォー・フィアーズ
「Notorious」デュラン・デュラン
「Love Will Tear Us Apart」ジョイ・ディヴィジョン
「Under The Milky Way」ザ・チャーチ
そして、サプライズのある結末と重なってくるティアーズ・フォー・フィアーズの「マッド・ワールド」~これだけカバー・バージョン~「♪きのう僕が死んだ夢を見た…」
実は02年夏のロードショー公開時に見ており結末を知っていたため、ムード感覚を主に楽しんでみようと再見してみたのだが、かなり食い足りない。
このテの映画に没入するには年をとり過ぎたもよう。主人公は若い頃のダスティン・ホフマンにちと風貌似ているように思われるのだが、60年代と比べて80年代はなにもかも商業化されて若者が自閉的になっていきやすい時代だったですね。
『E.T.』で子役スターとなり、酒と麻薬におぼれた時期を乗り越えて製作会社も設立し、この映画では製作総指揮を買って出て出演もしているドリュー・バリモア、なかなか大したスーパー女優だ…


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2 コメント

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好きな映画のひとつ (bright_moon)
2007-05-12 00:03:17
なのですが、精神状態がいい時じゃないと
観るのは辛いですね。

淡々とした感じが好きなのですが、
ある意味すがすがしいとはいえ、
バッド・エンディングなので・・
返信する
こんにちわ (冬のマーケット)
2007-05-12 20:33:49
「キリング・ムーン」好きな曲だったんですが、こうして映画で自己愛追求されると、引いてしまいます。
しかし独立系の映画に出資するドリュー・バリモアの気骨にはおそれいりました。
返信する

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