Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

カシィリィ(カスリフサカサゴ)

2017-10-27 18:18:23 | フサカサゴ科

台風22号が、ヒタヒタと接近中のやんばるです。

どストライクの直撃コースで明日の日中に最接近の予報…。

本日はまだ嵐の前の…、という感じの海でしたが、夕方には波浪警報も発表されました。

現時点ではこの台風に暴風域はありませんが、明日には発生する予報。

実は去年の10月の3~4日以来、沖縄島は暴風域に入っていないのだとか。

約1年ぶりに暴風域を体感することになりそうです。

風は強めの北東。曇ときどき雨。

■■

インドで生まれたその織物は、インドネシアやベトナムなどの東南アジアを経て日本に伝わりました。

日本ではまず琉球に伝わり、そののち北上して伝わっていったようです。

その織物は、世界的にはマレー語の『イカット(iket)』と呼ばれ、琉球に伝わったときには『カシィリィ』と呼ばれたのだとか。

日本では、その織物は『絣(かすり)』と呼ばれています。

それは、ところどころかすれたような細かな模様が織り込まれた織物だから。

という説と、前述のように琉球を経由するときの『カシィリィ』が変化したという説も。

これ、どちらかというよりも、両方という可能性はありますでしょうか。

つまり、かすれたような模様だし、『カシィリィ』と呼ばれてるし、二つが混ざるように『かすり』と呼ばれるようになったとか。

我ながら良い線ついてるような気もしたのですが……

当地沖縄島では、『絣』は『イーチリ』と呼ばれているそうで。

また宮古島では『ブズ』と呼ばれているのだとか。

『カシィリィ』とは八重山での呼ばれ方だそうで、そうなると、『カシィリィ』から『絣』説は少々怪しく感じられたりも…。

また『絣』は『飛白』とも書きます。

これは刷毛状の独特の筆でかすれたように書く書体に『飛白体(ひはくたい)』というものがあって、かすれ繋がりでの当て字のよう。

やっぱり、〈かすれたような模様〉のほうでしょうか。

■■

さて…

〈フサカサゴ科フサカサゴ亜科マダラフサカサゴ属カスリフサカサゴ Sebastapistes cyanostigma 17年9月8日 沖縄島崎山〉

学名種小名は『暗青色の斑点』の意。

この青色は、本来の言葉の意味である古代ギリシャ語の cyanos 由来ならば〈暗青色〉ですが、現代の英語の cyan の意味も含んでいるのではないでしょうか。

つまりこの青色は、〈水色に近い青緑色〉ではないかな…とか画像を見つめて思ってみたり…。

そして stigma は、生物学的には小さな孔や斑点状の組織や模様のこと。

もちろん、体中に分布している微小斑点模様のことでしょう。

その模様が、ところどころかすれています…。

 

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