Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

走れ牧人(ヒレオビウツボ)

2018-03-19 19:36:25 | ウツボ科

なんだかんだで日差しタップリだった本日のやんばるです。

風は南寄りで、暖かな一日に。

すっかり春めいてきているこの頃です。

明日は雨交じりのようですが、それでも暖かい日になりそうな予報です。

風は南~南西。晴れときどき曇。

■■

『メロスは激怒した』

という一文で始まるのは、太宰治の名作『走れメロス』ですね。

小学校だったか中学校だったか忘れてしまいましたが、教科書で読んだことがあります。今も教科書に載っているのでしょうか。

この冒頭のあと、程なくしてこういう文章が出てきます。

『メロスは村の牧人である』

〈牧人〉って何でしょうね。さらにそのすぐ後には…

『笛を吹き、羊と遊んで暮らしてきた』

という文章も。これを読むと、仕事もせず遊んでばかりいたのかと思えてしまいますが、〈牧人〉を調べてみると…

『羊、あるいは羊とやぎ両方の群の番をし、養い、保護する人』なのだそうで、つまり羊飼いという仕事をしていたということですね。

因みに羊飼いは、アダムの息子のアベルの時代からある仕事なのだとか。

ところで、『笛を吹き…』とありますが、どんな笛をメロスは吹いていたのでしょう。

検索してみると、ソフィー・ジャンジャンブル・アンダーソンという画家の『羊飼いの笛』という絵画を発見。

男の子が笛を吹いている様子を描いたものですが、題名から察するにこの男の子は羊飼いなのでしょう。で、小さい縦笛を吹いているのですが、きっとメロスもこんな笛を吹いていたのではないでしょうか。

絵を観る限り、『クライネソプラニーノリコーダー』ではないかと思われます。ソプラノリコーダーの半分の大きさで、ソプラノリコーダーの1オクターブ上の音域なのだそう。とにかく高い音が出る笛だということですね。

YouTubeで聴いてみると、澄んだ遠くまで響きそうな音色で、羊飼いにピッタリの笛のように思えたりも。

まあ、メロスが吹いてたのが本当にこの笛かどうかは判りませんけど…。

■■

さて…

〈ウツボ科ウツボ亜科ウツボ属ヒレオビウツボ Gymnothorax zonipectis 18年2月9日 沖縄島安和〉

学名種小名は『帯+牧人の笛』の意。

『帯』のほうは、背鰭と臀鰭にある明瞭な帯模様のことなのでしょう。

『牧人の笛』は、なんでしょうね。背鰭・臀鰭の形なのでしょうか。それとも全体の形でしょうか。

まあどちらにしても、縦笛っぽいですけど、ウツボ科は全部そんな感じなのでは…とか思えたりも…。

 

コメント
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