Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

貪食の怪物(サラサハゼ)

2017-12-11 19:23:37 | ハゼ科

風はヒンヤリ…ですが陽光タップリでなかなかに心地よかった本日のやんばるです。

風は北。晴れ。

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クジラとイルカの違いは大きさだけ。

ということをご存じの方は少なくないと思います。

生物分類上の違いはなく、クジラ目ハクジラ亜目の小型のものをイルカと呼んでいるのだとか。

その小型の基準も3m~6mと境界に幅があり、明確なラインはないのだそう。

同じようなことは、ガとチョウにもいえます。

どちらも鱗翅目(いわゆるチョウ目)で、生物分類上の区別はないのだとか。

しかもチョウ目といいながら、ガの種類数はチョウの20~30倍で、どちらかというとガの種の一部がチョウと呼ばれているという感じ。

というわけで、構造的に鯨類と蛾類は似ているように思えたわけですが…。

クジラもイルカも共に人に好かれていますけど、チョウが好かれるのに対してガは圧倒的に嫌われてます。

この部分は決定的に違いますね。

綺麗なガも、たくさんいるのですけどねぇ…。

■■

さて…

〈ハゼ科ハゼ亜科サラサハゼ属サラサハゼ Amblygobius phalaena 17年10月30日 沖縄島安和グスク〉

画像は幼魚。

学名種小名は『鯨、または蛾』の意。

一つの言葉の意味として、クジラとガではあまりにも違いすぎるように思えますが…。

この言葉、元々は『輝く・白い』という意味のギリシャ語が由来のよう。

水面に浮上したクジラが水しぶきを白く輝かせる姿から、クジラを表す言葉になったのだとか。

同時に貪食の怪物を意味する言葉にもなったのだそう。これもクジラからでしょうか。

そしてその貪食の怪物という言葉から、食害の能力を持つガにも用いられるようになったようです。

本種はどうでしょう。

怪物ではないのはもちろんですが、成魚の体色・模様から鑑みると『蛾』の方なのでしょうね。

 

コメント
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