Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

invisible or visible ?(イソギンチャクモエビ)

2017-11-20 18:36:55 | エビ・カニ類

週が明けてもまだやや寒いやんばるです。

空も雲が多く、日差しが足りない感じ…。

今日からインターバルにポータブルストーブを使い始めました。

2~3日は陽光の少ない空模様が続きそうな予報ですね…。

風は北東。曇、ときどき晴れ、のち雨。

■■

『ある物質と電磁波との間に相互作用が起こらず、電磁波の吸収および散乱が生じないこと』

このことを、僕たちは『透明』といいます。

逆に言えば、ある物質が電磁波を吸収すれば、その物質は色づいて見えます。

その場合、物質は吸収した波長の補色に色づいて見えるのだそう。

例えば葉緑素に光が当たると、葉緑素は赤色の波長を吸収するため、その補色である緑色に見えるのだとか。

また電磁波を散乱した場合にも、物質は色づいて見えます。

湯気や霧が白く見えるのはこのためなのだとか。

ここまでに書いた〈電磁波〉や〈光〉とは、〈可視光線〉のことです。

光は、可視光線だけではありませんよね。

だから透明な窓ガラスも、それは可視光線に対して透明なだけで、もし私たちの目が〈紫外線〉を感知することができたなら、透明ではなくなるのだそう。

あるいは、私たちの目が〈X線〉を感知することができたなら、周囲の人が半透明に見えるのだそうですよ。

透明性を表す英語の形容詞に〈transparent〉という言葉がありますが、この語は〈trans〉と〈parere〉が組み合わされた語なのだとか。

〈trans〉は〈through(通す・通る)〉のこと。〈parere〉はラテン語の『現れる』の意味なのだそう。

つまり『対象を通過して、その向こう側に像や事象が立ち現れる』ということを意味しているのだとか。

なるほど、まさに透明だ…と思えたり…。

■■

さて…

〈モエビ科ヒメサンゴモエビ属イソギンチャクモエビ Thor amboinensis 17年10月10日 沖縄島安和〉

画像は幼体。

飴色を〈纏う前系〉の幼体で、白斑以外はかなり透明です。

この透明に近い部分は硬いのでしょうか。

とても柔らかそうに見えるのですが…。

もちろん、摘まんでみたりはしていないので、真相は分かりません。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

向こう側のイソギンチャクが見えてますから、まさに〈transparent〉ですが、白斑があるので全てが透過しているわけではありませんね。

でも全体の形はとても認識しづらくなっていますから〈invisible〉って感じでしょうか。

色を纏わないことが、幼体の生き残りを助けているのかもしれません。

……が、僕は可視光線しか感知していません。

この透明部分、紫外線に対しても透明なのでしょうか。

何故なら、魚は紫外線の一部を感知していますから。まあ、全ての魚ではないようですが。

紫外線を感知できる魚には、この子はどんな風に見えているのでしょうか。

〈invisible〉なのでしょうか、それとも〈visible〉なのでしょうか。

どちらにしても、イソギンチャクから離れなければ問題ないのかもしれませんけど…。

 

コメント
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