Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

プーに関する個人的誤解(オビイシヨウジ)

2018-09-14 19:53:59 | ヨウジウオ科

太陽ギラギラ、海は凪~な本日のやんばるです。

吹く風がどこか爽やかで、灼熱~な感じも軽減されているように思えたり。

台風22号の影響は今のところ感じません。

沖縄島には今夜からうねりが入るそうですが…。

そんなに影響なさそうな気もするんですけど。

風は南~南東。晴天。

■■

何でも、本日から『くまのプーさん』の実写版映画が劇場公開されているのだとか。

『クマのプーさん』はA・A・ミルンの児童文学で、クリストファー・ロビン少年とプーと仲間達の物語。

それがディズニーのアニメ『くまのプーさん』になって、たぶん僕らがイメージするプーさんはこのアニメ版のほうではないでしょうか。

今回の映画は、大人になったクリストファー・ロビンに再会したプーと仲間達のストーリーなのだそうです。

で、昨日の夜今週末公開の映画を紹介するネット番組を見てまして、そこでこの映画も紹介されていたわけです。

そしてその番組を見ていて、今まで自分がプーさんについて大きな誤解をしていたことを知ることになりまして…。

それはですね、プーさんはクマではないのだということです。

いやだって『クマのプーさん』ですから、プーさんはクマだと思うでしょう。

どういうことかと言いますと、プーさんは動物のクマがベースのキャラクターだと思ってたわけですよ。

しかし昨夜、初めてプーさんがテディベアだということを知ったのですよ。ずっと誤解してました。

まあ原作読んだことなかったし、アニメもちゃんと見たことなかったもんですから…。

で、何でテディベアがハチミツ食べるんだろ…。それは番組では教えてくれませんでした…。

それはともかく、今回の映画で大人になったクリストファー・ロビンを演じているのがユアン・マクレガー。

ユアン・マクレガーといえば、スターウォーズシリーズ。ここで彼が演じたのは、ジェダイ騎士のオビ=ワン・ケノービでしたよね。

このジェダイ騎士の名前の『オビ』の由来は、実は日本語の『帯』なのだとか。そして『ケノービ』は、『黒帯(クロオビ)』を英語的発音にしたものなのだそうですよ。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科イシヨウジ属オビイシヨウジ Corythoichthys amplexus 18年8月6日 沖縄島安和グスク〉

学名種小名は『巻きついた、包囲した』の意。

褐色の帯が何本も巻きついている模様です。

 

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のほきり(ノコギリウミヤッコ)

2018-07-06 19:54:33 | ヨウジウオ科

南からの風が強い日々が続いてますやんばるです。

風向が一定なので、コンディション的には悪くはないですが。

雨交じりな空模様も今日は早朝だけで、日中は日差しありな一日でした。

で、台風8号。

今のところ、10日の後半から11日の前半に沖縄島を直撃しそうな予報です。

どうも猛烈な勢力でやってきそうで、少しでもそれてくれることを願うばかりです…。

風は強めの南。雨のち曇、ときどき日差し。

■■

『鋸』は、その昔『乃保支利』、あるいは『能保岐利』という名称だったのだとか。

つまり『のこぎり』ではなく、『のほきり』と呼ばれていたのだそう。

『のほきり』という言葉は、『の』・『ほ』・『きり』に分解出来るのだそうで、『の』は刃や刀のこと。

『ほ』は歯のことで、『きり』は切り。

つまり刃の歯で切る道具ということですか。まあ、見た目通りのそのまんまですね。

『のほきり』が『のこぎり』に転じたのは平安後期頃なのだそう。

日本では古墳時代の出土品に鋸があるのだそうですが、制作に多大な労力が必要とされたために、古代・中世の社会ではほとんど普及しなかったのだとか。

したがって、あの世界最古の木造建築物群である『法隆寺』の創建にも、鋸は使われていないのだそう。当時は木を切るのではなく、木を割って削って形状を整えたのだそうです。すごい技術ですよね。

そして鎌倉・室町と時代は進み、江戸時代になって鋸は大工道具として完成されたようです。

ちなみに、室町時代に大陸や朝鮮半島などから『大鋸(おが)』と呼ばれる二人で使用する大型の鋸が伝来したのだとか。

でそれ以来、鋸で木材をひいたときにでる『くず』を『おがくず』というようになったのだそうです。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科ウミヤッコ属ノコギリウミヤッコ Halicampus brocki 18年5月28日 沖縄島安和〉

ウミヤッコ属は皮弁を持つものが多いですが、本種も頭部に特徴的な皮弁を持っています。

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

 

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魅了される音色(ヒバシヨウジ)

2018-02-19 18:49:52 | ヨウジウオ科

気持ちのいい青空だった本日のやんばるです。

南からの風も心地よかった。

もう厳しい冷え込みはないのではないでしょうか。

水温も今がボトムだと思えるのですが…。

風は南のち南西。晴天。

■■

『ひばし』という言葉を聞いて、『火箸』のことだとすぐに思い当たりますでしょうか。

あるいは『火箸』という字を見て、どんなものかイメージできますでしょうか。

例えば20代~30代の世代だと、どれくらいの人が実際に火箸を使ったことがあるのかな…。

僕は幼少の頃に目にしたこともありますし、使ったこともあります。祖母の家に『火鉢』がありましたから。

お正月に遊びに行ったときなどには、火鉢でお餅を焼いて食べたりしました。

念のために書いておくと、『火鉢』は陶磁器や金属や木材の器に灰を入れ、その上で炭を燃焼させる器具。そのときに、炭を足したり火力を調整したりするときに使うのが『火箸』という金属製の長い箸。

どちらもかつては冬季の一般的な家庭用具だったはずですが、今はこれらを常備しているお家はほとんどないのでしょうねぇ。

火を熾すのに手間がかかるわりには、一酸化炭素中毒や火災のリスクがありそうですし。

でも火鉢で焼いた餅は美味しかったなぁ…。

火箸は今、風鈴として生き残っているのだとか。

〈明珍火箸〉の風鈴は美しい音色で鳴るのだそうで、スティーヴィー・ワンダーもその音に魅了されたのだそうです。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科ヒバシヨウジ属ヒバシヨウジ Doryrhamphus (Doryrhamphus) excisus excisus 18年1月18日 沖縄島安和〉

学名種小名及び亜種小名は『すべり落ちた、消失した』の意。

何処かからすべり落ちてるようには見えませんので、消失したの方でしょうか。

形態上のことかな…。

■■

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

和名のヒバシは、もちろん火箸のような形からでしょうね。

しかしヨウジウオの楊枝の方も同じような形ですよね。

細長く先端が尖っているという意味を、二重に表現するような名前になってるように思えたりも…。

 

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2018

2018-01-01 18:48:04 | ヨウジウオ科

HAPPY NEW YEAR 2018

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

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龍とドラゴンと管楽器(キオネミクティス・ルメンガニィ)

2017-12-04 18:47:12 | ヨウジウオ科

前半は雨交じり、後半は風が強まった本日のやんばるです。

陽光の乏しい日が続いてる印象です。

まあ、予報を信じるなら、明日はタップリと日差しを浴びられるはずですが…。

風は北のち強め。雨のち曇。

■■

『龍』を英語にするとドラゴン(dragon)ですが、ドラゴンを日本語にすると『竜』と表記することが多いのだとか。

この二つの表し方は、僕にはしっくりきますがどうでしょう。

どちらも伝説上の巨大生物ですが、姿形は大きく違いますよね。

『龍』は、九つの動物と似た部分を持つとされているのだとか。

角は鹿、頭は駱駝、眼は鬼(幽霊)あるいは兎、体は大蛇、腹は蜃(蛟)、背中の鱗は鯉、爪は鷹、掌は虎、耳は牛、なのだそう。

複雑すぎて、納得できるようなできないようなよく解らない感じもしたり。

『ドラゴン』の方は、その言葉が古代ギリシア語の〈大蛇・ワニ・巨大魚〉に由来しているのだそうで、トカゲ系の姿をしていて、悪魔の使いとされていますので、悪魔っぽい羽が生えていることが多いのだとか。

『龍』は古来から神秘的な存在、あるいは尊い存在とされていて、人間に対して友好的な場合が多いといわれているのだそう。

一方『ドラゴン』は、邪悪なもの、倒すべきもの、悪の象徴というイメージなのだとか。

言葉としての繋がりは強い『龍』と『ドラゴン』ですが、形態も性質もまったく異なるようですね。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科Kyonemichthys属Kyonemichthys rumengani (通称ピグミーシードラゴン) 17年10月17日 沖縄島安和〉

ドラゴンですけど、どちらかと言えばまだ『龍』の方に近いかな…。

■■

ところで…

〈同種別個体 17年10月19日 沖縄島安和〉

日本では通称〈ピグミーシードラゴン〉と呼ばれていますが、海外では〈ピグミーパイプドラゴン(pygmy pipedragon)〉あるいは〈ピグミーパイプホース(pygmy pipehorse)〉とも呼ばれているようです。

pipefish(ヨウジウオ)の一種ですから、これらの方がしっくりくるように思えたりもしますが。

pipeは水道やガスなどの『管』のことですが、〈キセル〉や〈管楽器〉の意味も。

〈管楽器〉の中でもクラリネットやオーボエなどの〈単管楽器〉を指す言葉のようで、『龍』や『ドラゴン』よりも姿形が近いように思えますね。

 

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多声音楽…(ピグミーシーホース)

2017-08-14 19:37:44 | ヨウジウオ科

見上げると気持ちいい青空、もちろん陽光はガンガンです。

でも南からの風が心地よいくらいに吹いていて、灼熱感を和らげてくれてました。

だからインターバルもの~んびり風に吹かれて、ぼ~んやり海を眺めてみたり…。

そんな感じで過ごしていたら、すぐそばの水面からカメが顔を出したりして。

さらに心地よくなったりした本日のやんばるでした。

風は南西。快晴。

■■

ポリフォニーという音楽用語をご存じですか?

ポリフォニーとは各声部が独立した旋律とリズムを持ちながら、調和を保つ多声様式の音楽のこと。

言葉自体は、ギリシャ語の『多』を意味するpolysと、『音』を意味するphonosに由来するのだとか。

で、噛み砕くと二つ以上のメロディー(声部)が絡み合いながら協和し、一つの音楽になっているものなのだそう。

もっと噛み砕くと、『カエルの歌』がそう。

2小節遅れで追いかけていくので〈カノン〉ですが、メロディーが重なっているという意味ではポリフォニー。

このポリフォニーで森の精霊たちと交信する民族が、中央アフリカの熱帯雨林で暮らしています。

古代エジプト王朝の記録に、『神の踊り子』と記述され、『人類が創造した最高の音楽』と賞賛されるポリフォニーを歌い踊るのだそう。

彼らは、〈ピグミー〉と呼ばれています。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科タツノオトシゴ属ヒポカンパス・バージバンティ Hippocampus bargibanti 17年7月13日 沖縄島ホーシュー〉

通称ピグミーシーホース。

本種の〈ピグミー〉は、『矮小な』すなわち『丈が低く形が小さいこと』を意味します。

〈ヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科タツノオトシゴ属ヒポカンパス・セベルンスィ Hippocampus severnsi 17年7月13日 沖縄島ホーシュー〉

ピグミーという言葉は,古代ギリシャの pygmē が語源なのだとか。

これは肘尺を表す言葉なのだそう。

この肘尺、肘から拳までの長さで、約35cmなのだとか。

35cmのタツノオトシゴは、全然ピグミーじゃない……ですよね…。

 

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腹面付着(ヒバシヨウジ&クチナガイシヨウジ)

2017-07-14 19:54:51 | ヨウジウオ科

風はとても緩やか~、風向もよろしく、海はベタ凪な本日のやんばるです。

もちろん真夏日で、陽光は灼熱~な感じ…。

浅場の水温が30℃を記録するようになりました。

水深15~20mまでいくといきなり24℃くらいまで下がるという落差が激しい状態になっています。

そろそろ台風が必要かなぁ…。

風は南東。晴天。

■■

夏の間、卵を守るいろいろな魚たちに頻繁に出会います。

頻繁すぎて、知らない間に卵に近づきすぎていて、親に攻撃されたりすることも…。

まあ、むこうにしてみればこちらが卵を脅かしているわけで、それに対する防衛行動をしているわけですが。

硬骨魚類の内、卵保護をするのは全体の22%なのだそう。かなり少ない印象ですね。

卵保護には、見張り型・体内運搬型・体外運搬型の三種類があります。

その中の体外運搬型保護を行う魚は、全体の5%なのだとか。

非常に少ないですね。

さらにその中でヨウジウオ科ヨウジウオ亜科は、腹面付着の体外運搬型保護をします。

■■

というわけで…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科ヒバシヨウジ属ヒバシヨウジ Doryrhamphus (Doryrhamphus) excisus excisus 17年6月12日 沖縄島崎山〉

画像は、腹面付着の体外運搬型で卵保護中の個体。

〈育児嚢〉で卵を孵化まで保護します。

けれどその〈育児嚢〉は、ヨウジウオ科タツノオトシゴ亜科ほどには発達していないように思えます。

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科イシヨウジ属クチナガイシヨウジ Corythoichthys schultzi 17年6月22日 沖縄島安和〉

の育児嚢。

わかりにくいかもしれませんが、中の卵は孵化が近いようで、子供たちの目が確認できたりします。

また、画像右下の辺りでは、育児嚢から卵がはみ出しているように見えます。

ヨウジウオ亜科の育児嚢は腹部が襞状に張り出したもので、完全に閉じた袋状にはなっていないよう。

ひっくり返して見たことはないですけど。

■■

魚の場合、卵保護はたいてい雄の役割です。ヨウジウオ亜科もそう。

二枚の画像も雄個体です。

孵化までの間、雄が卵を守っているとき、雌は次の卵を生産するために摂餌行動に励んでいるのだとか。

とはいえ…

例えばスズメダイのような見張り型保護や、体外運搬型保護でもテンジクダイ科の口内保育ならわかるのですけど、本亜科のような腹面付着型なら、特に雄でなくてもいいのでは…とか思えたりも。

観察する限りでは、卵保護中のヨウジウオ亜科の魚が、摂餌に支障が出るほど動きが鈍くなっているようには見えないのですが。

体外運搬型保護は見張り型保護をする祖先から進化したと考えられているのだとか。

卵塊に体を巻きつけたり、卵塊のすぐ上に接して見張るようなタイプから、体外運搬型保護が進化したとする考えもあるのだそう。

もともとは見張り型保護ならば、そのときは当然雄がその役割だったわけで、保護タイプが進化しても、役割の部分は変化しなかったということでしょうか。

 

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擦り傷程度…(イシヨウジ)

2017-02-24 19:25:22 | ヨウジウオ科

本日はキッパリと寒ーいやんばるです。

空はドンヨリで雨交じり。

風も強めで体感の寒さがさらに…。

平年並み、あるいはそれをやや下回る寒さの週末になるようです。

風は北西。曇ときどき雨。

■■

『鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しめず。声あるものは幸いなり』

人は、血を流す傷を負った生き物に出会ったとき、苦痛の声を上げているものには同情できるが、あげていないものには同情できない。

そんな感じの意味。もちろんそれだけの意味ではないですけど…。

明治時代の小説家で評論家の齋藤緑雨の言葉です。

もっとも、齋藤緑雨の著作はまったく読んだことがありません。

僕にこの言葉を教えてくれたのは、世界的に有名な日本のアニメ、もうすぐハリウッドで実写映画にもなる作品に登場する〈少佐〉ですから。

生きた状態から魚を捌ける人は多いでしょうけど、生きた状態から鳥を捌ける人はきっと多くはないでのでしょうね。

うちの父親は両方共できる人ですが、僕は両方共できません…。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科イシヨウジ属イシヨウジ Corythoichthys haematopterus 17年1月30日 沖縄島安和〉

当地では、近似種のクチナガイシヨウジに比べて少ない印象です。

この体の模様、何度見ても大理石を連想してしまうのですが、だから『石』なのでしょうか。

■■

学名種小名は『血のように赤い翼の』の意。

血、翼、そして本種はもちろん魚…。

で前述の緑雨の言葉を思い出したわけです。

学名の〈翼〉は、尾鰭のことを指しているようです。

僕にはまったく翼には思えませんが。

鳥の翼をイメージするのがまずいのでしょうか。

翼を持つ生物は鳥だけではなく、ムササビやモモンガ、トビトカゲやトビガエル、コウモリにトビウオにトビイカ……。

そしてカエデやハネフクベなどの植物の果実にも…。

実に様々な形がありますから、本種の団扇型の尾鰭を翼と表現するのもまあありかな…とか思えたりも。

そしてもちろんその鰭は赤いわけです。

『血のように赤い』といわれると、鮮血のような赤や濃い赤を浮かべてしまいますけど…

本種の尾鰭は、ピンクがかったほんのり赤い感じに思えて、僕には擦り傷で血が滲んでる…ように感じられたり。

 

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おいら…(オイランヨウジ)

2017-02-14 19:27:20 | ヨウジウオ科

ようやく厳しい寒さがやわらぎ、陽光もタップリで過ごしやすかった本日のやんばるです。

海も落ち着きました。

明日以降はさらに風も弱まり、その先も当分暖かな日が続きそうです。

風は北。晴れたり曇ったり。

■■

結婚指輪のことを〈マリッジリング〉と呼びますが、これは和製英語なのだとか。

正確には〈ウェディングリング wedding ring〉というのだそうですよ。

永遠の愛を誓うシンボルのような指輪ですが、その起源は、略奪してきた花嫁を捕らえておくための環だったという説も。

古代ローマではすでに結婚指輪の習慣が始まっていて、鍵の模様が入っていたのだそう。

これには夫の心を開く鍵だという説もあれば、『夫の財産の半分は妻のもの』ということを表していたのだという説も。

何だか神聖な愛から離れていくなぁ…。

日本では、弥生時代から指輪を装身具として身につけていたよう。

ただこれは、アニミズム(精霊信仰)的な意味合いだったようです。

日本での結婚指輪の歴史は浅く、その習慣は50~60年前からのことなのだそうですよ。

■■

さて…

〈ヨウジウオ科ヒバシヨウジ属オイランヨウジ Doryrhamphus (Dunckerocampus) dactyliophorus 16年1月19日 沖縄島崎山〉

学名種小名は『輪あるいは指輪を持っている』の意。

本種の特徴である横縞模様からでしょうか。

いっぱい持ってる…。

強固に永遠の愛を誓っているのでしょうか。

それとも信仰心が旺盛なのか…。

■■

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

和名の〈オイラン〉は〈花魁〉から。

〈花魁〉は吉原遊郭の最高位遊女のこと。江戸時代の高級娼婦という感じですか。

〈おいらん〉という言葉の起源も諸説あるそうですが、妹分たちが「おいらの所の姉さん」と呼んだことからきているという説も。

つまりは、「おいらんとこの姉さん」とでも呼んでいたのが、「おいらんとこ」になり「おいらん」になったのでしょうか。

〈花魁〉という漢字は当て字ということですね。

ところで妹分たちの一人称は『おいら』だったということですよね。

吉原で一人称といえば『あちき』が浮かびますが、それは花魁だけが使っていたのでしょうか。

なんだか、〈花魁〉という字面と〈おいらん〉という響きにギャップを感じたり…。

 

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2017

2017-01-01 10:01:58 | ヨウジウオ科

本年も、よろしくお願い申し上げます。

 

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史上最も暑い年…(キオネミクティス・ルメンガニィ)

2016-05-20 18:51:47 | ヨウジウオ科

雨交じりの予報に反して、けっこう晴れ間の比率が高かった本日のやんばるです。

まあ風はびっしょりと濡れた感じで、晴れていても曇っていても、ムシムシ感が強い一日でした。

さて、少し気になるニュースが……

アメリカ航空宇宙局、つまりはNASAが、4月の世界の気温と海水温が観測史上最高を記録したことを発表したのだそうです。

このまま推移すると、今年の年間平均が記録を更新し、『史上最も暑い年』になる可能性があるのだとか。

ついこの間まで話題になっていた巨大エルニーニョの発生が、原因の一つなのだそう。

もちろん地球温暖化の影響もあるのかもしれませんが。

大きなスケールで見ると、今インド洋の辺りに強い上昇気流が発生していて、その影響でフィリピン近海に下降流が発生しているのだとか。

するとここで台風が生まれにくくなるのだそう。

日本に接近する台風の多くはフィリピン近海で発生したものなので、このままでは、今年の接近台風の数が激減する可能性も…。

これと同じような状況を、僕は過去に見た記憶があります。

1998年のこと。世界的なサンゴの大白化が起こった年です…。

あの年のようにならないことを祈るばかりです……。

風は南東のち南西。曇ときどき晴れ。

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科Kyonemichthys属Kyonemichthys rumengani (通称ピグミーシードラゴン) 16年4月11日 沖縄島安和〉

ヨウジウオ科の分類のファーストステップは、尾鰭の有無ですよね。

尾鰭があればヨウジウオ亜科、尾鰭がなければタツノオトシゴ亜科。

本種は尾鰭がないですよね。でもヨウジウオ亜科なのですけど、どうして?

本種は2007年記載の種なのですが、和名がないせいなのか、日本産魚類とされていないのか、その後に発行された図鑑にも掲載されていません。少なくとも僕の持っている図鑑には。

だから上記の分類は、ネットで調べたものなのですが、情報が少なすぎて詳細は解りません。

まあ英語サイトの分類でも、科はSygnathidae(ヨウジウオ科)、亜科はSyngnathinae(ヨウジウオ亜科)になってますので、上記の分類で間違いないと思われるのですが。

あと本種の説明文にはこんな一文も↓

This species is the only known member of its genus.

species は種で genus は属ですから、つまり本種は単型だということなのでしょう。

単型とは、そのグループにはその仲間以外に類縁のあるものが存在しないこと。

つまりは、この属は本種だけですよ、という意味。

今一つ解らない本種の分類位置に、この辺りも関係しているのかもしれません。

とか思ってみたりも……。

 

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白虹とホタル(オビイシヨウジ)

2016-04-19 19:47:08 | ヨウジウオ科

穏やかで気持ちのいい陽光が降りそそいだ本日のやんばるです。

穏やかさを生み出したのは上空の薄雲のようで、沖縄島各地で白虹とも呼ばれるハロ現象が見られたそうです。

ハロ現象はお天気がゆるやかに下るサインだとか。まあ明日はまだ晴れの予報ですけど。

そしてクロイワボタルの初見を沖縄気象台が発表したそうで…。

この発表があると、そろそろ梅雨が近づいているのだとか。

明後日あたりから雨の日が続く予報ですが…。

風は北東。晴れ。

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科イシヨウジ属オビイシヨウジ Corythoichthys amplexus 16年3月24日 沖縄島安和グスク〉

学名種小名は『巻きついた』の意。

本種は白色系の地色に、褐色~鮮赤色の多数の横帯(11~14条)を持つ模様。

赤帯が多数巻きついているということでしょうか。

本種はまた体外運搬型卵保護をします。

そして学名種小名には『抱擁する』という意味も。

こっちだとかなり愛にあふれた学名だなぁとか思えたりも。

ただ育児嚢の発達程度が低く、卵塊の大部分は露出していたりしますが…。

 

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月を観る…(キオネミクティス・ルメンガニィ)

2015-09-29 17:59:39 | ヨウジウオ科

南寄りの湿った風に強い陽光、気温は真夏日。

夏感上々な本日のやんばるです。

一昨日の夜は中秋、昨日の夜は十六夜、というかスパームーンですか。

今夜は立待月、明日は居待月、明後日は臥待月…。

どうせならこのあたりまで観月しようかなぁ、とか思ってたり。

空模様も良さそうですし…。

風は南東。晴天。

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科Kyonemichthys属Kyonemichthys rumengani (通称ピグミーシードラゴン) 15年8月3日 沖縄島安和〉

画像は幼魚。

だと思う…。

〈同種別個体 同日 同ポイント〉

すぐ近くに別の個体も…。

この個体もまだ幼魚だと思えるのですが…。

本種は幼魚から制御への成長過程で、形態も色彩・模様も劇的に変化することがないので、どのあたりまでを幼魚と呼んでいいのかなぁ…。

多くの場合、劇的変化のない『ミニチュア型幼魚』であっても、大きさはもちろん、見た目の幼さが感覚として分かるものですが、本種は成魚の見た目にも幼さを感じたりするのですよねぇ…。

それが本種の、被写体としての魅力でもあると思えたりするのですが。

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葉月(キオネミクティス・ルメンガニィ)

2015-08-01 18:48:27 | ヨウジウオ科

灼熱~な日が続いてますやんばるです。

高気圧がド~ンと沖縄島の上にあって、真夏なのに北寄りの風だったり。

だから風は乾いていて気持ちいいのですが、日差しの方が強すぎて暑さがやわらぐことはありません…。

台風13号が発生したりしてますが、沖縄島に近づくとしても来週の後半だとか。

それまではいい感じの海況が続きそう。

絶好のコンディションな週末になってます。

風は北~北東。快晴。

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科Kyonemichthys属Kyonemichthys rumengani (通称ピグミーシードラゴン) 15年6月16日 沖縄島安和〉

岩からはえてる白っぽい海藻(ぽいやつ)にそっくりな本種。

この画像でも上の方に写りこんでますけど、汚れ具合までそっくり。

動きが違うので、よく見るとわかりますが、少し引いて見ると、ほとんど同じに見えたり。

隠蔽擬態あるいは迷彩って感じでしょうか。

しかしよくよく見ると、この子には所々に朱い色彩が。

これ、ない方がもっと迷彩度が上がったのではないのかなぁ…、とか思えたり。

でもそういう方向には適応しなかったのは、何故でしょう。

例えば異性へのアピールに必要だとか…。

あるいは、隠しきれない自己主張とか…。

まあ撮る方としては、この朱があった方がもちろんいいのですが。

 

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後味の濃い…(ヒバシヨウジ)

2015-07-13 18:48:06 | ヨウジウオ科

台風9号は沖縄島を通過後も影響力の強いヤツで…。

不安定な空模様が続いてますやんばるです。

後味の濃い~台風って感じでした。

まあ海況は落ち着いてきてますし、水温も2~3℃下がってくれましたけど。

台風11号は、沖縄島からは距離をとって北上しそうですが、どこまで影響が出るのかなぁ…。

そして東の海上には台風12号。

日付変更線を越えてやってきた越境台風だそうで。

わざわざ越えてくることないのにねぇ。

もっとも、越境台風が沖縄島に接近したことは過去に1例しかないそうで、まあ気にする必要はないのかなぁ……。

風は南。晴れたり曇ったり、一時雨だったり。

〈ヨウジウオ科ヨウジウオ亜科ヒバシヨウジ属ヒバシヨウジ Doryrhamphus(Doryrhamphus) excisus excisus 15年6月2日 沖縄島崎山〉

画像は幼魚。

しかも極小。

そしてフラフラと漂い続け…。

肉眼では一見枯れた植物系の浮遊物に見えるので、たぶん擬態なのではないでしょうか。

成魚のような色彩を、まだ一切身につけていない、不足方向に振りきってる感の幼魚。

画像ではわかりにくいですが、尾びれが目立って大きかったり。

将来的にそこに色が付き、クリーナーフィッシュとしての標識となるのですが、今はまだ無地の看板って感じでした。

幼魚から成魚に向かって体色が劇的に変化するものを『変化系』、成魚をほぼそのまま小さくしたものを『ミニチュア系』なんて、僕は勝手に呼んでますが、この子は色彩を持たない状態から鮮やかな色彩を纏っていくことになるので、『纏う前系』と呼ぶことにします。

 

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