湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

リスクテーカーとゼロリスク主義者の対立

2020-07-23 17:35:15 | Weblog
私達自営業者はリスクテーカーです
ゼロリスク主義のサラリーマンとは気が合いません
これは、立場の違いというより、思想の違いというべきです
そこには深刻な対立があります
大げさに聞こえるかもしれませんが

「世界認識の違い」

が、あるのです

ゼロリスク主義者は、世界を黒と白に分けます
一方、リスクテーカーは
世界はグレーであり、濃いグレーと薄いグレーがあると考えます
濃いグレーを黒、薄いグレーを白と呼ぶに過ぎず
そこに絶対的な基準は無いと考えるのです

したがって、ゼロリスク主義者とリスクテーカーは話が合いません
お互いの世界認識が違うのですから
共通の認識の基盤が無いのです
理解できない相手と、何を議論しても無駄です

リスクテーカーは、リスクテーカー相手なら、話し合いができます
どこから先を黒とするか、その基準は何か
合理的に話し合うことができますし
お互いの意見をぶつけ合うことも可能です

ところが、ゼロリスク主義は議論ができません
同じ認識を持つ者同士では、肩を組んで同じスローガンを叫び
認識の異なる者とは、徹底的に、罵り合うことになるのです

ゼロリスク主義者は議論を拒絶する者であり
自分が主導権をとらなければいられない性格の持ち主です
議論そのものより、権力志向が強いと考えるべきです
一言で言えば、政治的な人々です

自由な議論を前提に政策を決定するのが民主主義政治のはずです
実際には、権力闘争や主導権争いが政治であり
自由な議論は、隅に追いやられてしまいがちです
自由な議論は、もっぱら経済の世界、特に経営者の世界で生きています
経営者達には、経営とはグレーゾーンを生き抜くことだという自覚があるからです

身分が安定した官僚や大企業サラリーマンには
世界認識が単純で、人が反論しにくい建前論を振り回して主導権を握り
社会の変化を受け入れず、組織の改革や、新規事業への参入を避ける
ゼロリスク主義者がまかり通ることがあります
官僚機構やサラリーマン経営の大企業が、危機に陥る遠因でもあります

経営者の世界認識、リスクテーカーの世界認識こそが
人を考えさせ、自由な議論に導くのです
自由な議論が民主主義の基礎です
自由経済の下の経営者達の精神は民主主義を支えているのです
民主主義を支持する者は、このことを忘れてはいけません




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