先週、ヒカルが椎名林檎姐様のトリビュートアルバムになりくんとのデュエットで参加する事が発表された。曲は「丸の内サディスティック」。昨年の3月、嗚呼もう1年前なんだね、にヒカルがなりくんのラジオ番組に出演した折、林檎姐から直接カラオケ音源を借り受けて同曲の「Exro Ver,」を歌ったが、今度はそういうクレジットがない為、オリジナルの丸サになるのではないかと予想される。
早速、そのラジオでの2人のカラオケぶりを思い出して、「カラオケでここまでなら正式版はもっとクォリティーが上がるに違いない」と期待に胸を膨らませる人たちが続出している。結構な事だ。
が、そううまくいくのかなと少々疑義を感じたのが第一印象だ。カバーというのは既に出来上がった楽曲をある程度なぞる作業である。故に、自分でいちから作り上げた楽曲を歌う時とは異なるアプローチが必要となる。
往々にして、余程凝ったカバーでない場合は、カバーを歌った時にいちばんいい出来が最初のテイクだったりするものだ。鍵は新鮮さにある。自作曲は隅から隅まで知り尽くしていて、レコーディングの段階では新鮮さというより「実際どうなるのだろう?」とか「うまくいくかな」といった観点から歌いがちである。
カバーを歌うとなると、そのオリジナルを聴いた時に「うわ! いい曲! 歌ってみたい!」となるのが本道だ。なれば、やはりその新鮮な感動を持ち込んでレコーディングするのが得策となる。
今度のバージョンではその"新鮮さ"が担保されていたかどうかがポイントとなる訳である。
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