無意識日記
宇多田光 word:i_
 



今後はヒカルですら売るのに苦慮する筈だ。過去一切"ファンを囲い込む"事をしてこなかった。ライブも稀でファンクラブもない。ボーダーを何処にも引いてこなかった事は、然し、新規ファンへの敷居の低さも意味する訳で、更にこの伝説的な知名度と楽曲の方向性が足並みを揃えれば大ヒットは又生まれ得る。加えて、潜在的音楽ファンの現況市場へのフラストレーションの受け皿たるポテンシャルは玄人を唸らせれるヒカルが最上だ。ラストチャンス。ノスタルジーの中に生きるか、或いはソコソコの延命治療に留まるか、新しいメディア&システムと共に甦生するか、ヒカルは確実に10年代邦楽の命運を握るアーティストのひとりとなるだろう。

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作っただけでは独自性が強すぎて今の若い子達(っていうのか)にダイレクトに届く曲にならないもしれない、という話。仮にも3年前にFoLの大ヒットを飛ばした人にそんな事は、と思えるかもしれないがコレは能力の問題というより意志とか志向の問題だ。理想をいえば、時流と無関係であっても楽曲の魅力の普遍性でリスナーを惹き付ければOKだ。宇多田ブランドならそういう空気を醸成できる。けれど空気を作ってもソレを増幅するシステムがもう壊れているのだ。特に光は、タイアップ相手の敷衍規模にも敏感だ。名目だけでもヒット曲としての証が欲しいのだが。展望の見えない時代である。

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