ウマさ特盛り!まぜまぜごはん~おいしい日本 食紀行~

ライター&編集者&散歩の案内人・上村一真(カミムラカズマ)がいざなう、食をテーマに旅をする「食紀行」を綴るブログです。

一献一品出合い酒@野毛

2014年05月05日 | ◆一献一品出合い酒
伊豆七島の酒と料理の店「NIKE」にて、小笠原島ラム×島魚のつくり盛り合わせ。ハマの大衆飲み屋街をふらふらしていて見つけた、海の家テイストの店で飲むなら、アイランダーなら憧れる絶海の離島の地酒を個性あふれる地魚をアテにしての、このコンビが似合う。

有名な洋食屋のすぐ隣に、南のムードの明るい店構え。カウンターに座ればそこは、八丈か神津かの常連飲み屋の居心地の良さが染みてくる。酒どころの島焼酎を2、3杯やったら、最果ての島までホッピング。ラムというしゃれた名ながら、プウンと香るサトウキビの発酵香は焼酎の親しみやすさが感じられる。迎えるつくりもキャラが濃く、島流の食し方がピッタリ。クロダイの磯甘さが柚子胡椒で、ホウボウのトロ甘さが唐辛子で、引き立つところをラムで受け止めプハッとひと息がたまらない。外を見ればマリンブルーの海が凪いでいたような、仲間で輪になり浜辺酒気分の一期一会。

庶民派飲み屋巡りを予感した口開けの店で、思わぬカラーの「不意打ち」にむしろ心が弾む。今宵の酒場巡りはかの詩人のノリよりも、ワールドワイドなクルージングがよし。そんな期待が高まるのは、ミナトヨコハマらしい酒場街の誘惑のおかげか。一献一品の小さな酒宴、シャレオツに天下泰平なり。