ニッポンの朝ご飯と聞いて、みなさんはどんな献立を思い浮かべるだろう。ご飯にみそ汁、干物や塩ザケといった焼き魚、キュウリやたくあんなどおしんこ…。こんなところだろうか。いずれも毎朝食べ続けても飽きない、黄金の定番メニューだろう。
市場に隣接する食事どころでご飯を食べるなら、刺身や寿司、海鮮丼など新鮮な魚料理に走りがちだ。とはいえ、週に何度も生魚が続くとさすがにしんどい。場外市場の、晴海通りから1本南へ入った築地西通りを歩いていると、その名もズバリ「築地食堂」という店を見つけた。名前にひかれて店頭を覗くと、マグロの刺身や煮魚、焼き魚、日替わりなど、手書きの定食メニューがずらりと並んでいる。焼き魚にしよう、いや煮物もいいな…と、迷いながら暖簾をくぐることに。
店内では太ったお兄さんが、買い物客らしい女性ふたり連れに「うまいでしょ」とニコニコ愛想良く対応している。サスペンダーをしていて、何だか洋食屋の店員風だ。席に通され、最初に気になった「銀鮭ハラス焼き定食」に決めて注文すると「サケ焼いてくださ~い!」と元気良くお兄さんのオーダーが響いた。勧められた朝刊に目を通しながら、お茶をすすってできるのをしばし待つ。
しばらくしてお兄さんが運んできた盆には、丼飯と焼いたハラス、みそ汁、さらに厚揚煮と大根の漬物つき。ハラスはサケの皮に近い部分のことで、脂がたっぷりついているのが特徴だ。丼飯のおかずにちまちまとほぐしていたら、「皮ごとまるかじりが旨いですよ」とお兄さんが教えてくれた。丼飯をバクッ、そしてハラスを端からバリッ。カリカリの皮としっとりした身、その間の脂がジュッと、3様の味わいがなかなかなものだ。普通の塩ザケの切り身と比べると細長くいため、量が少なく見えるが、脂が濃厚なので飯が進むこと進むこと。
市場料理にしてはシンプルな焼きザケ。だがその分、朝から食が進むありがたいおかずだ。結局、どんぶり半分ほどお代わり。家にいるときは、朝からこんなに食欲ないのだが…。(2004年5月26日食記)
市場に隣接する食事どころでご飯を食べるなら、刺身や寿司、海鮮丼など新鮮な魚料理に走りがちだ。とはいえ、週に何度も生魚が続くとさすがにしんどい。場外市場の、晴海通りから1本南へ入った築地西通りを歩いていると、その名もズバリ「築地食堂」という店を見つけた。名前にひかれて店頭を覗くと、マグロの刺身や煮魚、焼き魚、日替わりなど、手書きの定食メニューがずらりと並んでいる。焼き魚にしよう、いや煮物もいいな…と、迷いながら暖簾をくぐることに。
店内では太ったお兄さんが、買い物客らしい女性ふたり連れに「うまいでしょ」とニコニコ愛想良く対応している。サスペンダーをしていて、何だか洋食屋の店員風だ。席に通され、最初に気になった「銀鮭ハラス焼き定食」に決めて注文すると「サケ焼いてくださ~い!」と元気良くお兄さんのオーダーが響いた。勧められた朝刊に目を通しながら、お茶をすすってできるのをしばし待つ。
しばらくしてお兄さんが運んできた盆には、丼飯と焼いたハラス、みそ汁、さらに厚揚煮と大根の漬物つき。ハラスはサケの皮に近い部分のことで、脂がたっぷりついているのが特徴だ。丼飯のおかずにちまちまとほぐしていたら、「皮ごとまるかじりが旨いですよ」とお兄さんが教えてくれた。丼飯をバクッ、そしてハラスを端からバリッ。カリカリの皮としっとりした身、その間の脂がジュッと、3様の味わいがなかなかなものだ。普通の塩ザケの切り身と比べると細長くいため、量が少なく見えるが、脂が濃厚なので飯が進むこと進むこと。
市場料理にしてはシンプルな焼きザケ。だがその分、朝から食が進むありがたいおかずだ。結局、どんぶり半分ほどお代わり。家にいるときは、朝からこんなに食欲ないのだが…。(2004年5月26日食記)