暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

道連れ

2013-06-01 | -2013
つめたいあめにうたれるきみは
どこをみているのかわからない

よるになってしげみのむこうで
がさがさなるのはきみのかげ

あさがきみをうばっていった
くるまのむこうのむこうがわ

みずになってとけていって
いまそれをたべているところ

きみのおにくでみたされたい
はきだしたものはぐっちゃぐちゃ

えびはきみではなかったけれど
きみはきみでもなくなっている

たましいがえんとつでつまっている
きれいになるためにとりのこされる

ただようかげをまたいでこえて
すみのほうでみるのはだあれ

どこへいったのどこへいったの
どこへもいかないただのこされる

なにをみてるのどこをみてるの
みることさえもわすれただけ

がらんどうのまぶたのおくで
きみのおにくをかんがえる

つちもみずもくうきもひとも
みんなみんなきみをころす

くさもはなもつちもはしらも
みんなみんなきみをそだてる

つまりにつまったたましいたちも
きっとおなかのなかにかえった

だからあんしんして
あんしんしてころすことができたんだね

ほらまどのそとみてごらんまどのそと
うしろはふりかえらないで

あさはおしりからでていく
よるはせなかをきりさく

たのしいことうれしいことつらいことたのしいこと
たくさんあるなかできみはあさにうばわれた

つめたいあめはなくなった
はれてくもってなくなった

きみはすぐそこにいるよ
どこをみてるかわからなくても

君はすぐそこにいるよ
窓の外と後ろ側

夜も朝も晴れも夜も
草に花に空気に土に今日のご飯のお肉にも

沢山の沢山の君が混じってお腹の中に詰まっているよ
蠢いているよ

蠢いているよ

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